デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

スラムは命のバーゲンセール。 110番街交差点

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♪俺は5人兄弟の3番目。
 生き残る為には何でもやった。
 何をやったかは秘密だぜ。
 ただスラムから抜け出したかった。
 110番街を横切るのは大仕事。
 110番街交差点。死神が餌食を求めている。

タラの「ジャッキー・ブラウン」は大好きな映画ですが、この曲はやはりこの作品にこそ相応しいと思います。

「110番街交差点」(1972年/バリー・シアー監督)

黒人街ハーレム。イタリアン・マフィアの売上金30万ドルが強奪された。

捜査に当たるのは黒人警部補ポープ(ヤフェット・コットー)と人種差別主義者の警部マテリ(アンソニー・クイン)。

スラムは命のバーゲンセール。白人も黒人も一山幾ら。

冒頭、札束勘定するシーンにバート・ヤングが。

スカーフェイス」では機械が一気に紙幣を数えていましたが、ここでは全部「手」。

大の男が太く短い指をマシンのように動かして紙幣を数え、帳簿に記載していく様が妙な微笑ましさを誘います。

唐突なエンディングは70年代ならでは。

あがいて悩んで皆無駄死に。空しさ1万馬力の佳作です。

にしても、この時代の黒人ファッションはサイケでナイスだなあ。