デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

え、ハインライン? ブレイン・スナッチャー/恐怖の洗脳生物

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絵に描いたような「ボディ・スナッチャー」&「エイリアン」のバッタもんかと思ったら、何とハインラインの「人形つかい」が原作だそうで。

「ブレイン・スナッチャー/恐怖の洗脳生物」
(1994年/スチュアート・オーム監督)


ドナルド・サザーランドヤフェット・コットーという確信犯的キャスティングを見れば誰だって“狙ってる”と思いますよねえ。

ハインラインが「人形つかい」を発表したのは1951年。1958年にはこの小説を元に「脳を喰う怪物」なんて映画も作られてます。

ジャック・フィニィが「盗まれた街」(ボディ・スナッチャーズ)を発表したのが1955年ですから、なんとこっちの方がオリジナルなんですねえ。

ただ、映画としては後続なので、ビジュアルはエイリアンの影響受けまくり。

ヘリで脱出というタイム・トライアルはゲーム版「バイオハザード」からの頂きでしょうか(このシーンは音楽もバイオっぽい)。

従来のアメリカ映画ならミサイル一発で皆殺しとする所を、ちょっと頭使って無駄に死人を増やさないあたりは好感度大です。

安いながらも細かい山場をバランス良く配してテンポ良く進む快作です。未公開は惜しい。