デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

真面目に作ってどうするよ? トラックス

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良く分からない理由で機械(主として大型トラック)が暴走するという「キング印」のおとぼけ小説を映像化したTVM。

そう、かつてキング御大自らがメガホンを取って、この世のものとは思えないトンデモ映画にしてしまった「地獄のデビルトラック」のリメイクです。

「トラックス」(1997年/クリス・トムソン監督)

駄目ですよ、こんな映画真面目に撮っちゃ。

正攻法で行った割には、キャラは立ってないし、カーアクションは中途半端だし、ロズウェル事件とかそれらしい原因のヒントを出した割には“投げっぱなし”だし。

図らずも、スティーブン・キングのアプローチ(馬鹿一直線)が正しかった事が証明されてしまいました。

唯一、空気を注入された防護服(つまり人型の風船)が、斧振り回して作業員メッタ斬りというシーンだけが「新機軸」でした。

どう頑張ったって緊迫感なんか出ない内容なんだから、もっとはっちゃけて欲しかったですね。

ラジコンのトラックに轢かれて死ぬおっさん(写真下)とかもっとフィーチャーして「タチの悪いコメディ」にしてしまえば、「地獄のデビルトラック」と並ぶ珍品になったかもしれません。

※関連:「全編AC/DC、馬鹿全開。 地獄のデビルトラック」→2009年12月1日