東京で青年将校が叛乱。そのニュースに騒然とする会津。
『喧嘩だ、大喧嘩だ!これを見なくちゃ男がすたる。行こう!』
号外には見覚えのある男の顔写真。あの日、カフェで微笑んでいた不思議な男。
“叛乱の思想的指導者-北一輝”
『杉田・・東京に行くぞ!』
吹雪の中を爆走する機関車。まさかこのシーンをパトレイバーで再見する事になろうとは。
旧制中学に通う南部麒六(高橋英樹)が喧嘩に明け暮れる青春コメディ・・なのですが、ラストで唐突に226事件がシンクロ、一気に喧嘩のスケールが大きくなります。
前半は下宿屋のひとり娘・道子(浅野順子)に惚れた麒六が、青春の悶々を持て余し、手を使わず腰の上下運動だけでピアノを弾くという「若いって素晴らしい」シーンもある「絵的にはややシュールだが基本ラブ・コメ」なのに。
それが、このラストシーンのおかげで一気にカルト。印象上書き誉れ上塗り。
これを押井守が「OVA版パトレイバー/二課の一番長い日(前編)」で華麗に完コピ。
野明の実家・苫小牧を訪れていた遊馬。TVから自衛隊クーデターのニュースが。
『遊馬、行こう。ここでやらなきゃレイバー隊の名がすたる』
ニュース画面に大写しになる一枚の写真。昨日、駅の蕎麦屋で立ち喰いのプロのように蕎麦をすすっていた男。
“反乱の思想的指導者-甲斐冽輝”
『野明・・東京に行くぞ!』
吹雪の中を爆走する機関車。なんとここまで完璧にコピーしていたのか押井守。
この後に被るナレーションは、まんま「けんかえれじい」にも使えそうです。
“東京で俺たちを待っていたのは、戦争だった・・”
※参考:「機動警察パトレイバー/二課の一番長い日」→2009年7月20日