デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

ちょいとお気に入りの長台詞:其の壱 機動警察パトレイバー2 the Movie【南雲隊長大啖呵追記】

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『戦線から遠退くと楽観主義が現実に取って代る。そして最高意思決定の場では、現実なるものはしばしば存在しない。戦争に負けている時は特にそうだ』

『何の話だ。少なくともまだ戦争など始まってはおらん』

『始まってますよとっくに。 気付くのが遅過ぎた。柘植がこの国へ帰って来る前、いやその遥か以前から戦争は始まっていたんだ。突然ですがあなた方には愛想が尽き果てました。自分も南雲警部と行動を共に致します』

『後藤君。君はもう少し利口な男だと思っていたがな』

『二人とも連れて行け』

『…たった今、自衛隊機の爆撃により、東京湾横断橋が!』

『…!!!』

『だから! 遅過ぎたと言ってるんだ!』

 

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いやあ、打っているだけで肩に力が入る名台詞です。

機動警察パトレイバーthe Movie(1993年/押井守監督)


本作の原型であるOVA「二課の一番長い日」に於ける南雲隊長の大啖呵(最下部に追記)にも痺れましたが、後藤隊長の静と動を使い分けた口上も負けず劣らず。

ここに限らず、本作に於ける後藤隊長は名台詞生産機。

『まともでない役人には2種類の人間しかいないんだ。悪党か正義の味方だ

対する悪党、荒川茂樹も負けていません。

悪い軍隊なんてものはない。あるのは悪い指揮官だけだってね』

『舞台はミスキャストで一杯。誰もその役を望んじゃいないのにな。素敵な話じゃないか。これが俺達のシビリアンコントロールってやつさ

本来主役なはずの泉野明も終盤になってようやく参戦。

『私、いつまでもレイバーが好きなだけの女の子でいたくない。レイバーが好きな自分に甘えていたくないの。お願い。車出して』

しかし、今回に限りヒロインは南雲しのぶ

『ここからだと、あの街が蜃気楼の様に見える。そう思わないか』

『例え幻であろうと、あの街ではそれを現実として生きる人々がいる。それともあなたにはその人達も幻に見えるの

『気付いたときにはいつも遅すぎるのさ。だがその罪は罰せられるべきだ。違うか』

『柘植行人。あなたを逮捕します』

 

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男も女もハードボイルドだ。で、何とこの後日談が実写版で語られるようなのですが…(明日に続く)。

 

追記:「機動警察パトレイバー/初期OVA/二課の一番長い日」より南雲隊長の大啖呵もご堪能ください。

 

『承服できません!包囲の外に、上空にも報道陣が詰めかけております。全国民注視の中でどのような情勢があるにせよ、ただの1発も反撃することなく、無抵抗で本庁舎を明け渡すような事があれば、それは警察が自らの手で敗北を認めたことになります。それこそ彼らの思う壺ではありませんか。
国を守るべきものが国を乗っ取ろうとするに対し、これを打倒するは我々をおいて他になく、今こそ全国民の期待は我々の双肩にかかっているはずです。
確たる証拠すらなく、否、確たる証拠があったにせよ、彼らの恫喝を前に戦わずして膝を屈するなど言語道断!
たとえ守備隊全員がこの場で果てようと、一歩も引くわけには参りません!


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どんだけオットコ前なんだよ、南雲さん。 
 
 
 
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