『狭い商店街にレイバー持ち込むとか最悪ですよ』
『じゃそこでデッキアップしようか』
『え? でも住宅スレスレですよ』
『でもしかし禁止。犯人は十三家屋も倒壊させてるの。これ以上の被害を防ぐためなら多少(の無茶)はね』
『やっぱり鬼だ、この人』
結果、デッキアップ中に電柱に接触して電線破断。
『結局それかよ!』
『税金泥棒!』
本日8月10日は「パトレイバーの日」。
OVAから始まったシリーズが、2018年(平成30年)に30周年を迎えることを記念して、権利者である株式会社HEADGEARが制定。
30周年に先立って発表・発売されたのが、
「機動警察パトレイバーREBOOT」(2016年/吉浦康裕監督)
脚本・伊藤和典、キャラクター原案・ゆうきまさみ、メカニカルデザイン・監修に出渕裕、音楽に川井憲次。
要するに「押井守を除くHEADGEAR」が再結集して作られた再起動版です(因みにエグゼクティブプロデューサーが庵野で、アニメーション制作はスタジオカラー)。
劇場版でもテレビシリーズでもなく、8分にも満たない超短編なのは残念ではありますが、中見は濃厚。
台東区谷中の住宅街で黄色い土木作業用レイバー「ブルドック」が大暴れというどこかで観たシチュエーション。
違うのはOSの暴走ではなく、操縦者の意思(ニコ生実況付)で暴れていることと、特車二課の面子がまるっと入れ替わっている(しかし、オリジナルメンバーのキャラを微妙に引き継いでいる)こと。
指揮車担当の女性隊員に「鬼だ」と言われた女性指揮官がまんま後藤隊長。
飄々と無茶振りをしつつ、状況収拾のためには部下も平気で騙すあたり、つわものです。
彼女によると昔の隊長が「現場においては臨機応変」と言っていたようなのですが、これは後藤隊長ではなく太田さんの台詞。
「P2」で太田さんは後進育成の任に当たっていましたが、それとは違う世界線があるという事でしょうか。
声は男性が全員山寺宏一、女性が全員林原めぐみ。コスパ最高。
山寺さんは「ひとり50役」とか平気で演る人なので、この程度は朝飯前でしょう。
絵柄的にはやたら「警視庁」が強調されています。
プロテクターが弾け飛んで一般車両粉砕!
≪お客様にお知らせいたします。間もなく2番線を警視庁の特殊車両が通過いたします。危険ですので白線の内側までおさがりください≫
こういう伊藤さんならでは描写も嬉しい限り。
搭乗員は普段温厚、キレると撃ちたがりという進士・太田の併せ技。
『一号機、発砲を許可する!』
『おい!人が乗ってんだぞ!』
『お前は今、人じゃない!』
パトレイバー好きなら(時間が短いというのもありますが)何度も観返してしまうでしょう。
劇場版でもOVAでもTVシリーズでも構わないので、このメンバー(スタッフ、キャスト、キャラ含む)で続き作ってくれないでしょうか。
★ハブられた(?)押井先生が何をしていたかと言うと…
★山寺さんの荒業列伝はこちら。
☜ランキング投票です。シン機動警察パトレイバーが観たい方はワンポチを。
★本日のTV放送【13:40~テレビ東京/午後のロードショー】