デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

とろける。脳が。 ロスト・ハイウェイ

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I Like To Remember Things My Own Way.
(記憶は常に自分なりに)

How I Remembered Them. Not Necessarily The Way They Happened.
(起こった通り記憶したくないんです)

ああ、なるほど、そういう事か。良っく・・分かりません(笑)。

分かろうとしても無駄。だってリンチだもん。

ロスト・ハイウェイ(1997年/デヴィッド・リンチ監督)

この映画について監督が出したヒントはただ一言、「PSYCHOJENICK FUGA-心因性記憶喪失」・・ああ、なるほど、そういう・・分かんねぇよ!

主演はパトリシア・アークエットビル・プルマンパトリシア・アークエット

フレッド(ビル)とレニー(パトリシア)夫婦の家の玄関に1本のビデオテープが。

ビデオには二人の住む家の外観が数秒映っているだけ。

2本目のビデオには、家の室内、そして寝室で眠る二人の姿が・・。

パーティの会場で声をかけてきた謎の白塗り男。

『以前お会いしましたね』

『いや、記憶に無いが、どこで?』

『あなたの家ですよ。覚えていませんか。今でも私はあなたの家にいますよ』

そして3本目のビデオには、妻を切り刻むフレッドが・・俺は・・やってない!

第1級殺人犯として死刑を宣告されるフレッド。しかし、或る日、看守が独房を覗くと、そこには見たことの無い若者が・・。誰だ、お前は・・。

いかにもスノッブが好みそうな題材と音楽(デヴィッド・ボウイマリリン・マンソンナイン・インチ・ネイルズなど)、ではありますが、抗い難い魅力、いや魔力があります。

すっげー睡魔に襲われた状態で観始めたのですが、座椅子の背もたれがコキコキと起きるように体勢が戻り、3本目のビデオが届く頃には完全に画面に正対しておりました。

なんだかんだ言って、こんな映画撮れるのこの人だけです。とろけます。脳が。