デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

そこには確かに狂気があった…。 笑い仮面

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『人間のままで幸せになろうなんて甘いんだよ!』

舞台の上はとある学校の教室。生徒・教師入り乱れる大乱闘。

と、先生の一人がチェンソー持って乱入。あろうことか電源繋いでスイッチ・オン!

ぎゅうぃぃぃぃん! その時、スズナリの舞台には間違いなく“狂気”がありました。

「笑い仮面」(1990年2月/下北沢ザ・スズナリパラノイア百貨店・上海劇場合同興行)

楳図かずお先生の傑作漫画(写真)をアドレナリン満開で舞台化。

クライマックスに至っては図書室に放火! おまけに天井近くまで組み上げられた本棚のセット上部がくの字に傾いで書籍乱舞! 更に送風機がこれを煽る!

前に火、後ろに紙、横から風・・恐らく今まで観た中で最も前のめりな舞台だったと思います。

家の本棚の奥からこの舞台のビデオ(正規品)を発掘したので再見しましたが、いやあ、無茶しとるわ。

内に外に狂気を纏ったパラノイア百貨店の看板男優・山崎一氏が、NOVAのCMで「アイム・ホーム」とか言い垂れた時は驚きましたねえ(うええ、何やってんだ、あんた)。

山崎さん、最近はすっかりいい人が板に付いちゃいましたが(「龍馬伝」とか出てるし)、できればもう一度、「笑い仮面」やペニシリンのような狂った舞台を見てみたいものです。

怖い事は楽しい事なんだよ(←パラノイア百貨店のキャッチ・コピー)