デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

祝!デジタル・リマスタ・・あ? キャノンボ―ル

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♪タン、タン、タ~ン!

弱きを助け強きを挫く正義の味方キャプテン・ケイオスの大活躍を描いたオールスター・ムービー(だよね?)が廉価&デジタル・リマスターで再発!

どこがリマスターなんだかさっぱり分からない微妙な画質ですが、出しただけ立派。吹き替え最高! 偉いぞ、パラマウント・ホームエンタテインメント・ジャパン!

キャノンボール(1980年/ハル・ニーダム監督)

ルーカス×スピルバーグ以外、何をウリにしていいのか分からない「レイダース」(配給CIC)を“バイクごとスカイダイブ”というビジュアル一発でぶっちぎった“とんだ一杯喰わせ者”(東宝東和の宣伝センスにはホント頭が下がります)。

公道自動車レースがテーマなのに、迫力あるカーチェイスシーンがほとんどなく、ゆったりまったりのんびりなぬるま湯映画ですが、そこがいいじゃないですか。

久しぶりに見直してみると発見が一杯。

いきなりゴールデン・ハーベストのダン!ダン!ダン!ダン!のロゴマーク。香港映画だったのか!(正解はアメリカ・香港合作)

ジャッキーとマイケル・ホイは役名もジャッキーとホイ。しかも日本人。

テレビ番組で、英語のMCが入った後、謎の日系人が「今日のゲストは日本で一番有名なレース・ドライバー、ジャッキー・チェンさんです」と日本語で紹介するのですが、受け答えするジャッキーの台詞は当然広東語。

一体誰に向けた番組なんだ、これは。

劇場公開の時は、このシーンでマイケル・ホイは“Mr.BOO!”と紹介されていたと記憶しているのですが、DVDでは普通にマイケル・ホイと紹介。勝手に吹き替えやがったな東宝東和!(記憶違いだったら御免よ)

何より驚いたのは、エイドリアン・バーボーが“お色気担当”だったこと。

カーペンターには申し訳ないですが、彼女に色気を感じた事が無かったので実に意外でした。

ロジャー・ムーアが“親の遺産で放蕩三昧の挙句、スパイ気取りの三文役者”という素敵な設定で登場(車は勿論アストン・マーチン。ジョージ・レーゼンビーと間違われるというお約束ギャグも!)。

ピーター・フォンダもバイカー軍団引き連れてノリノリ。

こんな愛すべきバカ映画、ちょっと見当たりません。

※参考:「追悼、ファラ・フォーセットキャノンボール」→2009年6月27日