ブルース・リー生誕80周年を記念して7月3日から開催される「ブルース・リー 4Kリマスター復活祭2020」。
上映タイトルは「危機一発」「怒りの鉄拳」「ドラゴンへの道」「死亡遊戯」のゴールデン・ハーベスト作品4本。
企画の目玉は何と言っても「マイク・レメディオスの主題歌付き英語版」という限りなく日本初公開版を再現した“日本限定バージョン”という事でしょう。
幼い私は知りませんでした。あれがオリジナル音声ではなく、ただの“英語吹き替え版”だったという事を。
だって外国映画で英語喋ってりゃ本人の声だと思うじゃないですか。
サントラだって英語の台詞そのまま収録していましたし(所謂TAM盤って奴ですね)。
一生懸命台詞を覚えた努力を返してほしい(笑)。
しかし、だからこそ、あの英語吹き替え版こそが私にとっての(そして多くの日本人にとっての)オリジナル。
そこにこだわった主催者には惜しみない賛辞を贈ります。
記念してこの1本。
「ドラゴン怒りの鉄拳」(1971年/ロー・ウェイ監督)
20世紀初頭の上海。秘宗拳を広めたことで知られる武道家・霍 元甲(かく げんこう。1910年9月14日没)の死にまつわるミステリーを素材にしたもの。
霍の死は持病の肝硬変とも喀血病とも言われていますが、日本人による毒殺という俗説も根強く残っており、本作は「日本人による毒殺説」を採っています。
霍の弟子である陳真(架空の人物)役のブルース・リーが、霍を手に掛けた日本人柔道場の場主・鈴木(橋本力)に復讐を果たすも、国家権力の前に蜂の巣になるという悲壮感溢るるお話です。
この悲壮感に男の血と涙を上塗りしているのが、日本公開版のみに付いたマイク・レメディオスのオリジナル主題歌FIST OF FURY。
これがあるとないとでは観終わった時の印象(悲爽快感?)がまるで違います。
見せ場はリーの最初のお礼参り。
霍の葬儀に日本人柔道家が嫌味で持ってきた「東亜病夫」の額を持参、道場の全員をぶち転がして額を叩き割り、中の紙を持ってきた二人に喰わせるという念の入れよう。
人形二体を両手でぐるぐるのシーンは頂けませんが、力こぶの出来る名シーンです。やられているのは日本人(しかも自業自得)ですが…。
そしてクライマックスの橋本-大魔神-力とのタイマン勝負。
日本刀対ヌンチャクの攻防から互いに必殺の飛び蹴り。リーの蹴りを顔面に喰らった橋本はそのまま景気よくワイヤーワークで障子を破って庭までフライ。
この時、橋本のダブルで飛ばされたのがジャッキー・チェン。大魔神対ブルース・リー対ジャッキー・チェン。夢の競演です。
★実はジャッキー、「燃えよドラゴン」でも…
「ブルース・リー 4Kリマスター復活祭2020」は、7月3日から東京・アップリンク渋谷、シネマサンシャイン、アップリンク吉祥寺、大阪・なんばパークスシネマほかで開催予定(近日追加の劇場含め全国42館)。
※公式hpはこちら→http://brucelee4k.com/
★その他の上映作は…
★橋本力さんと言えばやはり…
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★本日のTV放送【13:35~テレビ東京/午後のロードショー】