デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

志は買うがもちっとロボ心を学んでくれ。ロボ・ジョックス

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領土獲得の代理戦争として巨大ロボットがタイマン・バトル。選ばれし操縦士たちの呼び名は、

「ロボ・ジョックス」

(1986年/スチュアート・ゴードン監督)


しかし、この監督、裾野広いなぁ。85年に「死霊のしたたり」、翌年に本作、「フロム・ビヨンド」「ドールズ」と3連荘して、次が「ミクロ・キッズ」の原案って・・(今だとロドリゲス監督がこれに近いか)。

人間がらみの脚本は正直ボロボロです。

役者も大半がTV系の人なので、見覚えのある顔はポール・コスロくらい。

大国同士の領土獲得戦にしては、スケール小さく、ドラマしょっぱく、金持ちの道楽を貧乏人が観戦している感じ(ボトムズのバトリングがでっかくなっただけ)。

肝心のロボですが、巨大感・重量感(音で誤魔化していますが)は良く出ています。

操縦者の動きにシンクロして動くあたりは「トップをねらえ!」っぽいですが、実写でやられると「無理なんじゃねぇか」感が強調されて残念無念。

変形したり空飛んだり(勢い余って宇宙まで!)と工夫の跡は見られますが、ロボ戦の基本はどつき合い。スタッフは「スタン・ハンセン対アンドレ・ザ・ジャイアント戦」100回見直しの刑です。

唯一、主人公ロボが観客を守ろうとした結果、観客席に倒れこんで300人を圧死させるという所だけは、監督らしさが出ていて二重丸でした。