またしても価格の話で恐縮ですが、前期同様こちらも国内版BD-BOXが定価62,580円。輸入版が5,437円(Amazon)。
やはり何かが狂っています。
「CLANNAD~AFTER STORY~[北米版BD-BOX]」(2008年10月-2009年3月放送/石原立也監督)
序盤は「CLANNAD」からこぼれた「学園編」サブキャラ・ルートと渚ルート終盤。
うーん、春原はナイスガイですし好きなキャラですが、主役の器じゃありません。彼と妹・芽衣を主軸にした前半エピは4話かける内容ではありません(前後編で十分いける)。
彼は賑やかしに徹しつつ、時に主人公(朋也)に適格なアドバイスを与える、という重宝アイテムでいいと思います。
前半でグッときたのは寮長・美佐枝の学生(生徒会長)時代エピを描いた第6話、
「ずっとあなたのそばに」(坂本一也演出)
ある日、美佐枝の前に現われたひとりの美少年、志麻賀津紀。
昔、入院していた時に美佐枝に元気付けられた。そのお礼に何でも願い事をひとつ叶えてあげる。
毎日校門で待っている賀津紀を最初は疎ましがっていた美佐枝でしたが…。
お祭りの夜、美佐枝が告げた願いは『これからも、ずっと、ずっと、私の事を好きでいてください』。
前期第1話から登場している名無し猫の出自が分かります。
有り体と言えば有り体ですが、「めぞん一刻」の響子さんと惣一郎さん(犬の方ね)の関係をメルヘンの世界に昇華させたような名編です。
単なる絵空事として片付けるのではなく、朋也を介してきっちり正体を明かす(想いが伝わる)終わり方をする所が好感度うなぎ登りです。
もう一編、学校の資料室を癒しの喫茶店にしている宮沢有紀寧にスポットを当てた第8話「勇気ある闘い」(車を食べるロボットの話じゃないよ)も熱いエピ。
どちらも“幸福の象徴である光の玉”(それを見た者はひとつだけ願いが叶う)が共通アイテム。
ここまでがジェットコースターの上り坂。第9話から堰を切ったように始まる怒涛の渚、いや朋也パート。問答無用の垂直落下式号泣ドラマが幕を開けます。
下り始めたジェットコースターの辿り着く先はいずこ…。(つづく)