「も、もう勘弁してください!」と懇願しても許してくれない涙のカツアゲ。
前期「CLANNAD」は泣けると言っても「うるうるさめざめ」クラスでした。
が、「AFTER」は違います。これは慟哭の卍固め、嗚咽の千本ノック。
さあ、声をあげて泣きましょう。
「CLANNAD~AFTER STORY~[北米版BD-BOX]」(2008年10月-2009年3月放送/石原立也監督)
第9話以降、“お遊びはここまで”とばかりに朋也の生き様にスポットが当たっていきます。
高校の卒業(渚は病状が思わしくなく、再び3年次を留年)、古河家の居候から独立、就職、軌道に乗ったかと思いきや父・直幸の逮捕。
修復不能な父子の溝。そして渚との結婚、妊娠。
街が白い闇に包まれた夜の出産。「そ、そんなぁ(泣)」
娘・汐との間に横たわる5年の歳月。渚の母・早苗が仕組んだ初めての父娘二人旅。
そうか、ED冒頭でスキップしている足はこの時の…。そして前期OPでお花畑を駆け出す後姿の少女は…。
最果ての大地で一気に埋まる溝。そこで朋也を待っていた独りの老婆。
そこはかつて妻を事故で亡くした直幸が朋也を独りで育てると誓った場所。
ここでの朋也と汐のやりとりは豪腕直球ド真ん中で両目がイグアス、ナイアガラ。
朋也が父を理解し、和解した時の、
『…もう、いいのか? 私は…やり遂げたのか?』
も、メガトン級に来ました。
晴れて父と娘として始めた二人だけの生活。しかし…。
『奪うなら、何故与える!!?』
その時、隣り合ったもうひとつの世界、たった一人の少女とガラクタの体を持つ“僕”しかいない“終わってしまった世界”で大きな異変が…。
誰が言ったか「クラナドは人生」。その意味が全49話観終わって分かりました。
もう少し真面目に生きよう…。
※追記。
巻末には智代同様本編から割愛された“杏ルート”を描いた「もうひとつの世界 杏編」が。いやあ、ツンデレって本当に良いものですね(感動が台無しなコメントだな…)。