昭和のプロレスを回顧するジジイの能書き企画第二弾。
今回は全日本プロレス。ネタビデオは、
主役は不沈艦スタン・ハンセンと超獣ブルーザー・ブロディ(当時の呼称は“ミラクル・パワー・コンビ”)。
収録は2試合。82年4月に愛知県体育館で行われたインタ・タッグ選手権(馬場の相方はジャンボ鶴田)と84年8月に田園コロシアムで行われたPWFタッグ選手権(こちらの相方はドリー・ファンク・Jr.)。
インタ・タッグは若き優等生・鶴田がなす術もなくボコボコにされる様が清々…あいや痛々しい。
で、メインは後半。
スピニング・トーホールドに乗って馬場、ドリーが入場。その後には引退してマネージャーとなったスーツ姿のテリー・ファンクが。
続いてサンライズ(ケニー・ロジャースのイントロ無し。いきなりスペクトラム・バージョン)が流れ、ハンセン、ブロディ組が登場。
そもそもタッグを組むこと自体が反則な二人です。もう赤子の手をひねるねじるちぎる。
ひょいと持ち上げたドリーを叩きつけずにポトリと落とす…何かそのまま首の骨でも折ってしまいそうでかえってデンジャー。
やがて二人の標的はリングサイドのテリーに。
殴られ蹴られ服破かれ投げられ蹴られまた殴られ…(手出しをしないテリーを倉持アナが男らしいと褒める褒める)。
耐えに耐えたテリーがついにナックル・パンチで応戦。湧き上がるコロシアム。しかし、100倍返しの返り討ち。
背中を向けたブロディに這いながら追いすがるテリー。その伸ばした手がブロディのトランクスにかかり、ブロディが半ケツ状態に!
その時! 傍にいたレフェリー、ジョー樋口が間髪入れず、しかも超ナチュラルにブロディのトランクスを持ち上げ修正!
素晴らしい! 流血は構わない。血を見た視聴者が失神するのも厭わない。しかし、全日本プロレスの重鎮として半ケツだけは、半ケツを電波に乗せる事だけは許さない。
そんな樋口の矜持が伝わってまいりました。
ボコボコにされ続けるテリーを見た倉持アナが、
『竹内さん、このままでいくとテリーは殺されてしまいますね』
シレっと臆面もなくこういう台詞を吐く倉持アナが大好きです。