デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

銀色だったのか!? 総天然色ウルトラQ/バルンガ

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『明日の朝、晴れていたらまず空を見上げてください。そこに輝いているのは太陽ではなく、バルンガなのかもしれません』

カラー化一番の恩恵、それは「あれは一体何色だったんだろう?」という疑問の回答。


ガラモンの赤は(後のピグモンもあるので)想像がつきます。カネゴンの金も(両親の台詞から)予想ができます。

一番気になったのは「地底超特急西へ」の超特急列車いなずま号のカラーリング、生き物でイメージしにくかったのがバルンガです。

「総天然色ウルトラQ/第11話・バルンガ」

(オリジナルは1966年3月13日放送/野長瀬三摩地監督)


観測ロケットに付着して宇宙から飛来した風船怪獣バルンガ。

活動源は外部の動力。ミサイル攻撃もエネルギーとして吸収。送電線から電気を吸い上げ、台風の力まで取り込んで巨大化。

東京都は全域で送電ストップ、電車はもとより車両の運行も禁止。静止した時間。

『君は洪水に竹槍で向かうのかね? バルンガは自然現象だ』


台風被害の描写は迫真。禅問答的なオチも秀逸。エンディング・ナレーションは「1/8計画」と並ぶ素晴らしさ。

個人的には全エピソード中1,2を争う傑作だと思います。

で、肝心のバルンガの色ですが、銀褐色でした。

車の中一杯に広がっていく時は完全に銀色。地味ぃな茶色かしらと思っていたのでメタリックな彩色はちょっと意外でしたが、宇宙生物っぽい感じは良く出ていました。

バルンガを知る奈良丸博士のネクタイが派手(赤地に金の刺繍)で、「おお、爺さんお洒落だな!」(笑)。

カラー化に携わった人は良い仕事をしていると思います(写真中段は「マンモスフラワー」より着色前・着色後)。