デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

激しすぎるデジャヴ。でも許す。 ブラック・ブレット♯1

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第1話だけで“一体どれだけの模倣と引用があったんだ?!”と途方に暮れる既製品のパッチワーク。

でも許します。キャラが立っているので。

ブラック・ブレット/第1話・最後の希望」(毎週水曜深夜BS11放送/小島正幸監督)

近未来。寄生生物ガストレアによって大打撃を受けた人類は、ガストレアが嫌う金属バラニウムによるモノリスで包囲された都市の中で暮らしておりました(写真一番下)。

まあ、家の周りに忌避剤撒いて害虫避けをしているようなものです。巨大生物から身を守るために都市周辺に壁を築いた…と(激しいデジャヴ)。

この忌避剤をかいくぐって侵入してくるガストレアを排除するのが民間警備会社、通称“民警”。

民警のガストレア排除はガストレアの因子を宿した子供(イニシエーター)とイニシエーターを管理するプロモーターがペアで当たります。

イニシエーターは母親が妊娠時にガストレアウィルスに感染したために高い戦闘力を持って産み落とされた“呪われた子供たち”。

ガストレアウィルスは生物に寄生し、そのDNAを書き換え、ガストレア化させるウィルス。ガストレアウィルスに感染すると段階的に化け物になり、最終的には巨大生物になる、というわけです。

原作版デビルマンに出てくるデーモンの合体能力(合体相手のDNAを取り込んで戦闘に特化した異形の生物になる)に近いイメージです。

外敵から身を守るために都市を防虫剤の壁で覆うというのは、まんま進撃ですが、主人公・里見蓮太郎(民警のプロモーター)の中の人は梶裕貴。エレン・イエーガーです。

鷺巣詩郎の音楽もやたらと進撃チック。

里見とコンビを組むイニシエーターが藍原延珠(あいはら えんじゅ)。10歳。

昨今流行の“わらわ言葉”で喋るロリ美少女です。

里見との関係がなんとなく上条当麻とインデックスみたいだな、と思ったら藍原の中の人は日高里菜。ラストオーダー(打ち止め)でした。って事は里見の位置づけは当麻ではなくアクセラレータ(一方通行)か。

プロモーターの役割は子供であるイニシエーターの司令塔であると同時に精神的支柱でもあります。「ガンスリンガー・ガール」の担当官と擬体の関係に似ていますね。

謎の男・蛭子影胤(ひるこかげたね。写真1枚目)のマスケラはどう見ても「笑い仮面」。

とまあ、話の立ち上がりだけで、確信犯的引用がてんこ盛り。

フランケンシュタインのような継ぎ接ぎ構成ですが、戦闘描写の巧さとキャラ立ちの良さ(特にロリ美少女・藍原延珠)で「あ、なんか良いかも…」と思わせる出来になっています。

今後のオリジナルな展開に期待しましょう。