蟹江敬三さんがお亡くなりになりました。
2014年3月30日。胃癌。69歳。
岸田森や天本英世、山崎努らと並んで“居るだけ”でその場の空気を組み替える事が出来る稀有な役者さんでした。
映画でのイチオシは「天使のはらわた/赤い教室」(1979年/曽根中生監督)のポルノ雑誌記者・木村(写真一番下)。
ブルーフィルムで見た女を捜し、出会い…。社会の底辺で足掻く男女のどうしようもない焦燥感を水原ゆう紀と共に静かに演じておりました。
蟹江敬三を初めて“かっこいい”と思った作品でした。
他にも「さらば愛しき大地」、「蒲田行進曲」「ヨコハマBJブルース」「必殺4」などなど、出番は少なくとも印象は強烈。
が、しかし、最も強烈だったキャラは「Gメン’75」の連続殺人鬼・望月源治でしょう。
276話「夜囁く女の骸骨」で初登場。
観光に来ていたOL5人を暴行目的で山中に拉致。最後は手斧で脳天唐竹割り。
285話「満月の夜 女の血を吸う男」で刑事被告人として裁判所に出廷後、護送中に逃走。
崖の上で素手の立花警部(若林豪)を手斧で追いつめるも格闘中に転落死。
更に!351話「幽霊の指紋」で源治と双子の弟・柿崎源造として再登場!
今、手元に映像が無いので、細かいチェックが出来ないのがもどかしいですが、凶悪犯史上最凶最悪なキャラなのは間違いありません。
晩年はすっかり“いい人”になってしまいましたが、個人的には70~80年代の印象が強烈に残っています。
ご冥福をお祈りいたします。