デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

夜の闇も隠せぬ茶番。 ナイトライト-死霊灯-

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懐中電灯で照らされた所だけが主観描写で見える。
 
光と隣り合わせの闇の中には何がいるか分からない。光を横に滑らせたら一瞬何かが映った。
 
「サイレントヒル」あたりをプレイしたことがある人ならこの怖さはよくご存じだと思います。


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うう…怖かったよ…。
 
ちゃんと作れば低予算でも十分怖いホラーができる鉄板レシピなのです。
 
ちゃんと作れば。
 
「ナイトライト-死霊灯-」
2015年/スコット・ベック&ブライアン・ウッズ監督)
 
自殺で有名な心霊スポット、コヴィントンの森。
 
森に入ったら出てこれないの、あれやっちゃ駄目のこれやっちゃお終いのといったお約束が独り歩きして都市(じゃないか)伝説に。
 
だったら破ってやろうじゃないの、肝試しパーティ!って事で集まったお馬鹿な男女5人+犬一匹。


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良い子は真似してはいけませんよ。
 
でまあ後は暗闇でドッキリ、襲われてビックリ、驚いてバッタリ、呪われてポックリな展開になるのですが、ま、何と言うか、実にその…つまらない
 
場所が森なのでどこまで行っても景色が一緒。屋内にはある曲がり角、隅、壁、ドアといった景色を変える記号が存在しないので絵柄が散漫。
 
過去の惨劇みたいなものも参加者の幼馴染がそこで自殺したってだけで、あとはあやふや。
 
惨劇の主が森そのものなのか自殺者の祟りなのが森に棲むUMAなのかも今ひとつ。
 
ただ位置関係も分からない森の中を男女5人がピーキャー言って逃げ惑うだけ。


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小屋的ステージもあるにはありますが…。 寝るなよ。
 
何が駄目って、惨劇に遭った人間を他の人間が目撃しないから具体的な恐怖が伝染しないのよ。
 
仲間の惨殺死体を見て初めて後戻りできない恐怖が芽生えるのに、「あれ、あいついない。はぐれたかな」じゃ怖がりようがありません。
 
制作者は「サイレントヒル13100回リプレイの刑です。
 

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