『帰ったら…ずっと秘密にしていた地下室を…見せてやろう』
全ての始まりだったとも言えるこの台詞。
発した父グリシャの視線の先にいたのは幼き日のエレンではなく…。
何度目でしょう。「本当に作者はここまで考えた上で第1話を書き出したのか」と問うのは。
前回『この話に飽きてきた』なんて事を言い垂れてしまいましたが、前言撤回。
二千年を紡ぐ円環の理。今度こそクライマックスか。
「進撃の巨人/単行本第30巻」
(2019年12月9日発売/諌山創著)
王家の血を継承する獣の巨人ジークと始祖を宿す進撃の巨人エレン。
始祖と王家が接触し、始祖の力を解放することでエルディア人から生殖能力を奪い、エルディア人を死滅させる「エルディア人安楽死計画」を目論むジーク。
乱撃の最中、遂に果たされた異母兄弟禁断の接触。
二人が導かれたのは刹那の時を刻む全ての「道」が交わる座標。そこは始祖ユミルが支配する世界。
初めて吐露されるエレンの本心。
ジークはエレンを連れて、父グリシャの記憶をトレスする旅に出ます。
※何かこういう展開、石ノ森章太郎先生が好きそうですねえ。009もBLACKも最後の方、時空の狭間を漂ってませんでしたっけ?
そこで明かされる“進撃の巨人”の隠された能力。
過去の継承者みならず未来の継承者の記憶をも共有できる…。
自分同様、エレンもグリシャに民族主義を叩き込まれたはずだ、というジーク。しかし…エレンはグリシャに洗脳などされていませんでした。
いや、むしろ…。
未来のビジョンをグリシャに見せて鼓舞し、過去に干渉することで歴史の修正を図ろうとするエレン。
そう、見えるんです。グリシャからも。未来から来たエレンとジークが。
『ジーク…!? お前なのか!? 大きくなったな。すまない…私はひどい父親だった。ジーク、お前を愛している』
身勝手な民族主義を押し付け、結果、自分を売った息子を抱きしめるグリシャ。
『ジーク…エレンを…止めてくれ』
時の狭間で二千年。解放者を待ち続けた始祖ユミル。
第1話タイトルのアンサーが122話にして遂に。
ユミルに告げるエレンの願い。それはユミルの願いとも重なり…。
現実世界に巻き起こる怒涛の変化。これがエレンがグリシャに見せた“恐ろしい未来”なのでしょうか。
ここ、早くアニメで観たいです。Season Finalなんだからやってくれますよね。
今回は触れられませんでしたが、生死不明のリヴァイ(とハンジ)も気になります。
次巻31巻は2020年4月発売。長いな~。
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★本日のテレビ放送【21:00~BS-TBS】
明日を以て、Yahooブログが消滅します。
これに伴い、hatenaに移転以前(2019年8月以前)にブログ内に張ったリンクが全て無効になります。
リンクを踏んでも「指定されたアドレスは存在しません」になると思います。
折りを見て過去データも手直ししていこうと思ってはいますが、何せ数が多いもので。
古い記事を読んで頂いた方にご不便をお掛けするのは大変心苦しいですが、何卒ご容赦くださいませ。