『加工豚、加工猿、仕事だ。20分後に調整室に来てくれ』
『誰、今の?』
『かつては音の代将軍と呼ばれ、今では局内で不遇を託っている音効だよ』
『あの伝説の二人がついに…』
誰も本名を知らない(人事、ちょっと来い)伝説の音効技師、見参!
「波よ聞いてくれ/第10話・私がせねばなるまい」
(2020年6月5日深夜BS-TBS放送/島崎奈々子演出)
突然の復縁希望メールを送って来た光雄(ミナレから50万騙し取ってトンヅラこいた元カレ)の誘いに乗って(存分にデートを満喫しつつ)その一部始終を録音していたミナレ。
音源を預かった麻藤は局内でド暇ぶっこいている伝説のアナログ音効技師を非常呼集。次の放送はラジオドラマ。
『ミナレ、次の放送は土曜の3時30分。お前はその放送で光雄を埋葬しろ』
何を企む麻藤兼嗣。やって来たのは…いやその通り名、見たまんまで失礼じゃね?な2人組。
手近なものであらゆる状況音を紡ぎ出す音の魔術師、音効。在りものの音源をコラージュするレコーディング・エンジニアとは一味違う業界のレジェンド。
特撮の世界ではお馴染みですよね。怪獣の鳴き声、光線の発射音、変身音、どこにも音源がないものばかり。全ては音効さんのイマジネーション。
コントラバスの弦を特殊な方法で弾いてゴジラの咆哮を作り出し、セメントがこびりついた鉄板の上に下駄で滑り込んだ音を加工してガメラの鳴き声をひねり出し…。
ドラマ「ウルトラマンをつくった男たち 星の林に月の舟」では音効技師(高田純次)が自分の赤ん坊の泣き声からシーボーズの嗚咽を作り出しておりました。
『漏斗で反響させて録音した奴を回転を変えてダビングしたんです』
映画だと「バーバリアン怪奇映画特殊音響効果製作所」なんてのもありましたね。
加工豚・加工猿が持ち込んだアナログな小道具に興味津々な瑞穂ちゃん。
更に二人は道具すら使わず口と手だけでラジオドラマ「銀河戦役」(スターウォーズですね)の効果音を再現(こーゆー人、放っておくとエンドレスになるので要注意)。
と思ったら今日のTV放送、スターウォーズのパロディ「スペースボール」じゃないですか(12:00~BSフジ)。
…脱線しまくりだな今日は。
ミナレの録音から光雄の喋り癖を汲み取ってシナリオを書き、読み上げた音声データをAdobe Auditionで光雄の声質(波形)に変換。
伝説の音効を従えたミナレが生ドラマ放送に挑みます。
犯罪ホラーのようですが、さてどのような展開になるのやら。
---------------------------------------------------------------------
★本日のTV放送【12:00~BSフジ】
★そして本日6月7日は本家「スターウォーズ EPⅠ~Ⅲ」でドゥークー伯爵を演じたクリストファー・リーの命日です。
※どちらもクリストファー・リーについては一文字も言及しておりませんが…。