デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

追悼:スティーヴ・プリースト。 クラシックロック探訪27 危険なブールヴァード/スウィート

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SWEETのオリジナル・メンバーにしてベーシスト、ボーカリストティーヴ・プリーストがお亡くなりになりました。

6月4日。死因非公開(アンディ・スコットによれば近年あまり良くない状態だったそうです)。74歳。

コーラスが美しいグラム・ロック・バンドSWEET。

どうしてもQUEENの影に隠れた存在になりがちですが、彼らをリスペクトする人は数多く…。

大ヒット曲「アクション」はデフ・レパード等にカヴァーされ、「フォックス・オン・ザ・ラン」はエース・フレーリーのソロアルバムに収録されておりました。

「ロックンロールに恋狂い」は映画「ウェインズ・ワールド」でティア・カレルにライブ演奏され、「ブロックバスター」は「ホットファズ/俺たちスーパーポリスメン!」のパブのBGMとして使用されておりました。

これら楽曲のリズムセクションならびにコーラスの高音部を担当していたのがスティーヴ。

ついでに言えばグラム・ロックの所以たるGLAMOROUSなビジュアルを担当していたのも彼でした(ちょっと色物入っているかもしれませんが)。

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代表アルバム「甘い誘惑」は以前ご紹介しておりますが、もう1枚外せないのが、

「危険なブールヴァード」

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Desolation Boulevard


現在は「荒廃の街角」という邦題になっているようですが、私が買ったLPのタイトルは「危険なブールヴァード」でした。

実はこのアルバム、同ジャケ・同タイトルで収録曲が異なるバージョンがいくつも存在する困ったちゃん。

特に英盤と米盤ではまるで内容が違います。ボーナス・トラックてんこ盛りの英盤とヒット曲を取り込んで疑似ベストみたいになっている米盤。

どちらもお薦めですが、ここは「フォックス・オン・ザ・ラン」の粗削りな原型と派手派手なシングルカット版両方が楽しめ、グラム・ロックから幾光年な映画「黄金の腕」(オットー・プレミンジャー監督/フランク・シナトラ主演)のメインテーマ「Man With The Golden Arm」(エルマー・バーンスタインのパワフルなモダンジャズ)を収録している英盤を推します(ザ・フーの「マイ・ジェネレーション」とかも演っています)。

いやあ、このアルバム・ジャケット、何が良いって、メインボーカルを差し置いてスティーヴ・プリーストが一番前に出ている事(笑)。

晩年、ちょっと(いやかなり)FATになってしまったのが残念無念でしたが、あれ多分病気療養が影響しているんでしょうね。

これでSWEETは4名中3名が鬼籍。

ご冥福をお祈りいたします。

★ご参考 

 

 

 祝!凱旋デジタル上映!7月10日よりTOHOシネマズ日比谷、新宿ほか。

 

★★★★★★★★★★★ STOP PRESS ★★★★★★★★★★★

追悼:ポール・チャップマン

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元UFOのギタリスト、ポール・チャップマンがお亡くなりになりました。

6月9日。66歳の誕生日に。死因非公開。

マイケル・シェンカーのセカンド・ギタリストとしてUFOに加入したものの、マイケルとの折り合いの悪さから脱退。

そのくせマイケルの脱退&再加入に合わせて都合よく出たり入ったりしてくれた奇特な人。

ご冥福をお祈りいたします。

 

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