『そうか。分かった。もう言わない。お前を手伝ったりしない。
だが、対立しないとは言っていない。
俺とお前の間で意見が割れたらどうするかなんて決まっているだろ』
古来より互いの正義がぶつかった時は…そう、勝負です。
『これで…勝負に勝った方が何でも言うことをきかせる。それでいいのよね』
『ああ、それでいい』
(こんなの、ほとんど告白だ。それか痴話喧嘩か別れ話。そんなの傍で聞かされていた私はなんだか馬鹿みたいだ)
今回の独白担当は一色いろはのようです。
『確認するわ。私は私のやり方で、あなたはあなたのやり方でプロムを実現させる。この勝負に勝てば言うことをひとつきかせる。いいわよね?』
『ああ…』
『何か?』
『あ、いや、何て言うか(挑発に)乗って来るのが少し意外だったんでな』
『別に不思議な事でもないでしょう。
知らない?負けず嫌いなの、私』
そうでした、雪ノ下雪乃はとんでもなく負けず嫌いでした。
「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。-完-/第5話・しみじみと、平塚静はいつかの昔を懐かしむ。」(2020年8月6日深夜TBS放送/戸澤俊太郎演出)
保護者会を代表する雪ノ下母の政治介入によりプロム・パーティは中止の危機。
一度は承認した学校側の判断は「自粛要請」。
何とか保護者会との妥結点を模索してプロム開催にこぎつけたい雪ノ下と一色。
助けたい比企谷。頼りたくない、いや、頼れない雪ノ下。
『いいか、比企谷、ただ単純にプロムを手伝う事だけが彼女の助けになるわけじゃない。大事なのは関わり方なんだ』
昨日「サークル最低女顧問選手権」を開催しましたが、もし「サークル最高女顧問選手権」をやったらぶっちぎりで優勝だと思います。奉仕部顧問・平塚静。
比企谷の選んだ関わり方、それは対立。
これはもうあれですね、星一徹と飛雄馬(もしくは対青山戦の時の段平とジョー)。
話が拗(こじ)れる事が分かっている一色が体を張って最初で最後の防波堤に。
『何でそこまでするんですか?そんなの普通もう絶対面倒くさくて嫌じゃないですか!?』
逞しくなったなぁ、いろはす。
ほとんど動きのない回でしたが、互いの想いが固まり交わりぶつかり解けていく様は見応えがありました。
(まさか、こんなにもちゃんと綺麗さっぱり話を拗らせていくなんて思わなかった。あんな真剣な顔であんな事言われたら…困る。ホントにホントに、ちゃんと責任とって欲しい)
面倒くさい女と面倒くさい男。そして面倒くさい傍観者。
(先輩も雪乃先輩も結衣先輩も面倒くさいけど、わたしだってそれなりに面倒くさいんだから!…本当に、面倒くさい)
さて、どうする?どう出る?比企谷八幡。
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★本日8月9日は「シャロン・テート事件」の起きた日。
1969年のこの日、チャールズ・マンソンの信奉者がマンソンの命令により女優シャロン・テートら5人の無差別殺害を実行しました。