We're in HELL!(ここは地獄だ!)
隠す気ゼロの趣味嗜好。
ラヴクラフトを愛し、カーペンターを崇め、スチュアート・ゴードンを讃え、クライヴ・バーカーを好み、ルチオ・フルチを愛でる。
メガ盛り超高カロリー幕の内。
ハンドメイド・コズミック・ホラー。
「ザ・ヴォイド 変異世界」(2016年/ジェレミー・ギレスピー&スティーヴン・コスタンスキ監督)
キャビンで殺戮。二人組が若者たちを片っ端から撃ち殺して死体は焼却。
それを遠目に眺めている三角頭巾。
ひとり逃げ延びた男が森を抜けて公道に出た所をパトロール中の保安官が保護。
一番近いのは郡立病院。火事で移転準備中ですが、かろうじて看板は掲げていると分かって急行。
医者が一人と看護師2名、インターン1名が夜勤組。
入院患者1名(テレビに映っているのは「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」)と臨月間際の妊婦とその祖父、そして保安官と保護した男。
一息ついたと思ったら突如、看護師が入院患者の顔面にハサミぶっ刺し、自分の顔面の皮剥いで保安官襲撃(咄嗟に射殺)。
何だ、何が起きた?
キャビンで起きた大量殺人の犯人が保安官の保護した男と考えた州警察が合流。
保安官が署に無線連絡をしようとパトカーに戻ったら三角頭巾の集団が病院を取り囲んでおりました。
何だ…こいつら?
病院に戻って来たら、射殺したはずの看護師がぬるぬるずるずるしゅわしゅわの怪物に変身・復活。
何なんだよ、これ?
とここに武装した二人組が乱入(キャビン殺戮の犯人)。
誰だよ、お前ら?
妊婦を盾に取る男とライフルを向ける二人組、その二人組に銃を構える州警察。間に入る保安官。
背後に怪物、前に武装した闖入者、外にはあからさまに怪しい頭巾の集団(近づくと攻撃してくる人間バリケード)。
前も後ろも逃げ場無し。事情を聴いている暇はない。生き延びるためには協力しないと。
この「移転前で人がいない」「突然の闖入者と呉越同舟」「周囲を取り囲む謎の集団」って設定がまんま「要塞警察」。
後は野暮なのでどこがどうとは言いませんが、「パラダイム」「物体X」「フロム・ビヨンド」「ヘル・レイザー」「ビヨンド」「マウス・オブ・マッドネス」が寄せては返し寄せては返し…。
お約束です。BOOK OF DEATH。
お久しぶりですフランク叔父さん@ヘル・レイザー(写真右)。
一瞬、背後に聖母像が映り込む辺りも芸が細かい。
資金はクラウドファンディングで賄ったそうです。クリーチャーはCGIゼロ、全て手作り。
「分かってくれる奴だけ楽しんでくれればいい」と開き直ったマニアの矜持。
お好きな方にはお薦めです。
★元ネタはここいらへん。