惨劇の館に訳アリ家族が越してきて酷い目に遭う…手垢が堆積して地層になって地学部大喜びな家ものホラー。
「呪怨館」
(2014年/マック・カーター監督)
清々しいほどに捻りのないタイトルですが、原題も「HAUNT」で負けず劣らず。
HAUNT-HAUNTED-HAUNTINGの3段活用で館ホラーの大半が網羅できます(allcinemaでHAUNTを含むタイトルを検索したら81本引っかかってきました)。
肝心のお話の方はこちらもやっつけ感満開で、オチに至っては「え、本当にそれで良かったの?公開前に試写会とかしなかったの?ちゃんとアンケート取った?」といらぬ心配をしてしまう出来栄え(悪い意味で意外)。
本作の見どころはタイトルでも演出でも役者でもなく(女優陣は美形揃いでしたが)、作中最重要小道具「霊界通信機(EVP:Electronic voice phenomenon)」です。
死んだ子供たちと会話ができる霊界通信機。何故、歯医者の親父がそんなものを持っていたのか、どこで手に入れたのか、はたまた自分で組み立てたのかは全部謎。
兎に角、与件としてそこにあるんです。
ベースになっているのはUS Army Signal Corps Frequency Meter BC-221-AK。
アメリカ陸軍通信部隊の周波数計ってトコでしょうか。操作パネル部分をここから持ってきて、スピーカーやら真空管やらでそれっぽく工夫しています。
こちらがBC-221-AKの現物。
3万も出しゃ、通販で中古(軍流れ)が手に入ります。
霊界通信ごっこがしたい方は是非。
おまけ
リビングのテレビで流れていたのは毎度お馴染み「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」。
これってリスペクトと言うよりは、パブリック・ドメインで金掛からないし、マニア勝手に喜ぶだろうしという安い計算で取り上げているような気がしてなりません。
※今回、ほとんどストーリーに触れなかったな…。
★本日11月7日はスティーブ・マックイーン(1930年~1980年)の命日。
代表作のひとつに数えられる(知名度のある)作品はこちら☟ですが、
個人的思い入れの深さということではこちら☟。