以前、ホラー映画の小道具としての「鏡」について浅~く考察した事がありましたが、今回はちょっと視点を変えて。
ホラー映画の小道具と言うとまず思い浮かぶのが「チェンソー」「ハチェット」「包丁」「マチェーテ」と言った殺しの道具。
これは多くの場合「ホームセンター」に行けば手に入るもので、その作品限定という訳ではありません。
あとは「皮マスク」「ハロウィンマスク」「ホッケーマスク」「フクロウマスク」といった被り物。これもレザーフェイスの「ハンドメイド継ぎ接ぎ皮マスク」を除けば入手可能と言えます。
ウィジャボードとかもグッとくる小道具ですが、これも今や簡単に入手可能。
その作品に固有で、同じものは入手困難な(そもそも存在しない。故にレプリカがあれば欲しい)アイテムを並べてみましょう。名付けてホラー映画プロップ選手権。
ルマルシャンの箱(Lemarchand’s Box)
「ヘルレイザー」シリーズ
やはり筆頭はこれでしょう。見た目の美しさ、解けば地獄がこんにちはという効能の凄さ。どれをとってもホラーアイテムナンバーワンです。
銀球(Sphere)
「ファンタズム」シリーズ
飛ぶ・刺さる・抉る・吸いだす、1球4役。ひとつでも厄介なのに2作目からは物量作戦。少年の覚めない悪夢の象徴です。
死者の書
(The Book of the Dead/The Necronomicon)
「死霊のはらわた」シリーズ他
本来はラヴクラフト先生の小説に登場するクトゥルフの小道具。アラブの狂える詩人アブドゥル・エルハザードによって記された禁断の魔導書。
どこか本気のレプリカ作ってくれないでしょうか。
メギドの短剣(Daggers of Megiddo)
「オーメン」シリーズ
悪魔の申し子ダミアンを討ち滅ぼすことが出来る唯一の武器。7本で1セット。
1作目では7本すべてを使い、刺し場所とかも決まっていた(第一の短剣で生命を断ち、後の短剣は霊的生命を滅ぼすために放射状に刺す)と思うのですが、いつの間にかただの単品刃物になって3作目では鉄砲玉に刺される組長みたいな状態でお陀仏となってしまいました。激しく得心いきませんが、小道具としては魅力的でした。
ここまでが王道編。以下、ちょっとマイナーのものをひとつふたつ。
電磁エネルギー消去マシン(Reverser)
「ヘルハウス」
ベラスコ邸に存在するのは霊などではなく単なる電磁エネルギーだとして、科学者バレット博士が持ち込んだ一種の空間掃除機。
こういう科学とオカルティズムの対比を取り込んでいることもこの作品の魅力です。
霊界通信機(EVP:Electronic voice phenomenon)
「呪怨館」
アメリカ陸軍通信部隊の周波数系「US Army Signal Corps Frequency Meter BC-221-AK」をそれらしく改造したものですが、何かかっちょいい。
作品の評価とは別にひとつ手元に置いておきたい逸品です。
ビデオドローム・ヘルメット(Accumicon)
「ビデオドローム」
幻覚によって脳に腫瘍を形成し「新しい肉体(New FRESH)」に強制進化させるためのヘッドギア。
クローネンバーグの小道具にしては不気味さが足りませんが、その分洗練されていると言えなくもない?
この手のランキング出している酔狂なサイトなんてあるのかしら、と思ったら近しいものがありました。
Rotten Tomatoesの「25 Iconic Horror Movie Props」。
特に順位付けとかはなくて、25アイテムがランダムに表記されています。
おっと思ったのは「ゼイリブ」のサングラス。確かに欲しい。
笑ったのは「アメリカン・サイコ」の名刺がランクインしていた事。
フィギュアにも付属してくるくらいですからねえ。確かに重要アイテムです。
※全部観たい人はこちら。
★鏡の考察はこちらから。
★ついでなので刃物系に関しても
★作品(商品)レビューはこちらから。
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★本日のTV放送【19:00~BS日テレ】
※今年9月12日に放送したばっかじゃん。ネタがないのかBS日テレ。