『う~さみいさみい。ったくこんな所まで連れてきやがって』
『だったらついて来んじゃねえよ』
『ふ…そりゃお前次第だろう。
あれから5年か…。
さあて相棒、次はどこへ行く?』
流浪のお供はおっちゃんの幻影と身体蝕む鎮痛剤。そして一握りのプライド。
「NOMAD メガロボクス2/ROUND1・亡霊たちは鎮魂歌を口ずさむ」(2021年4月6日深夜BS11放送/森山洋演出)
メガロボクスがまさかの2期(全く予想していなかった!)。
冒頭は1期では語られなかったジョーVS勇利の最終ラウンド。
★その前後を描いた1期最終回はこちら☟。
こんなに綺麗に優しく終わったのに…。
ギアレス・ジョーはNOMADと名前を変えて再び古巣の地下メガロボクスの世界へ舞い戻っておりました。
たったひとりで。酒とクスリに溺れて。
おいおい南部のおっちゃんは? ジムは? サチオは?
何があったんだ、ジョー!?
八百長拒否のリアルファイトのせいで興行師から疎まれ、各地を転戦。
だからNOMAD(遊牧民)か。GIPSYよりは今っぽいですが、ノマドと言うとどうしてもノマドワーカー(小洒落たカフェで仕事しているフリをしながらノートPCでアニメ観ているサラリーマン)を連想してしまうので、イマイチやさぐれた感が伝わってきません。
こんな👆感じ?(罪だぜdアニメストア)
モーテルで吐いて(酒を)飲んで(クスリを)飲んで、南部贋作の幻影にからかわれ…。
バーでへたっぴなマリアッチの歌に涙ぐみ、一度はクスリをトイレの床に投げつけたものの、結局拾い…。
悲しい、そして切ないぞジョー。
向かってくるバイクを身じろぎもせず睨みつけ、決して避けようとしない孤狼。
それはかつての自分の姿か。ハンドル切って横転するNOMAD。
八百長を拒否したのに八百長のダシに使われ(こっちが本気でも相手が段取り通りに倒れれば八百長は成立する)…。
『分かってんだろ。望み通りにはいかねえもんさ』
南部の嘲笑。
NOMADのバイクを避けなかった狼は別の車に轢かれて死んでいました。
荒野に墓を作り埋葬してやるNOMAD。それはさながら生前葬。
朽ちたバスの残骸の中で暖を取る。そこにもやってくる南部の幻影。
『熱くなりやがって。どうなってもいいってヤケになってるくせに
ちっぽけなプライドは残ってんだな。
あれから5年か。さあて相棒、次はどこへ行く?』
亡霊と一緒に自分からの逃避行。何だこのハードボイルドな展開。
5年前、ジョーの周りで一体何が!? 回答は次回?
これも何かのフラグ?
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★本日4月8日はSFXスーパーバイザー、ダグラス・トランプル監督(1942~)の誕生日(おめでとうございます!)
「2001年」「未知との遭遇」「ブレードランナー」の特撮担当としてつとに有名ですが、今日は監督作を。