『立て! 立つんだ、ジョー!』
遂にきました、この台詞。最高のタイミングとシチュエーションで。万感です。
「メガロボクス/ROUND11・A DEADMARCH 辛気臭い讃美歌はよしてくれ。欲しているのはラッパだ」(2018年6月15日深夜TBS放送/土屋康郎演出)
ようやく掴んだメガロニア出場資格。ジョーの初戦(事実上の準決勝戦)の相手はリングをサバンナに変える重量級モンスター、グレン・バロウズ。
こいつに勝てば決勝戦で勇利が待っている。しかし、バロウズ戦は優勝賞金なんかメじゃない額の金が動く賭け試合。仕組まれた八百長。守らなければ贋作は勿論、ジョーとサチオもジビエ料理のスープになる。
セコンドをつけず、たった独りでリングに向かう“ギアレス”ジョーの上半身にはオンボロギアが。それはまるで拘束具(耳には贋作の指示を受けるためのワイヤレスホンが)。
シナリオは第3ラウンド残り1分となった所でジョーのKO負け。
バラバラになったチーム番外地。会場の外で悲嘆に暮れるサチオ。
『何がギアレスジョーだ!何がてっぺんだ!全部インチキじゃねえか!チームだったのに…結局みんな自分のことしか…俺だってそうじゃねぇか。自分の復讐のためにジョーを利用してたんだ。でも…』
いやまさかここからサチオのラップに雪崩れ込むとは…。
メガロボクスの音楽はOPもEDも挿入ラップも第一印象は“なんじゃそりゃ”だったのですが、11話にしてようやくこれが作品のカラーなんだと思えるようになりました。
サチオがリングに走る。『勝手に終わらせんなよ!』
予定通りマットに沈むジョー。花道に勇利が見える。
『俺に言った言葉を忘れたのか?俺を失望させるな、ジョー!』
それでも暗くなる視界。その耳に響く贋作の声。『立て!立つんだ、ジョー』
『誰にもおめえの明日は奪わせはしねぇ。立て!立って戦え!おめえには明日があるんだ!ジョー!』
ギアは壊れた。イヤホンは捨てた。立ち上がったのはギアレス・ジョー。
燃えた。泣いた。一撃でバロウズ轟沈。しかし、贋作が支払ったのは高すぎる代償。
残り2話。勇利戦は白都にとつては対軍事プロモーションのショーケースでもあるようで。サチオの親父の件含めリング外の落とし前も気になるところです。