デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

両手ぶらりを作者も祝福。 メガロボクス ♯9

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「ギアじゃない。本物のメガロボクサーは自らの意思で拳を操りリングに立つ。そのガードはお前か?それとも(人工知能搭載ギア)エースか?」


「エース(の判断)は…俺(の意思)だ!」

                             

次世代ギアの開発と白戸コンツェルン次期総裁の座を巡って対立した妹・ゆき子と「兄より優れた妹など存在しない」が座右の銘(?)の兄・樹生。

 

ゆき子の推す“一体型”と樹生の推す“人工知能搭載型(エース)”。冒頭のセリフは一体型を選んだ(つまり、ゆき子の側についた)チャンピオン勇利が放った問いに対する樹生の応え。

 

これも一種の“名乗り”ですね。

 

メガロボクスROUND9A DEAD FLOWER SHALL NEVER BLOOM あの花のつぼみは腐臭をまき散らし、種は土にかえる2018530日深夜TBS放送/山内東生雄演出)

 

メガロニア出場権、最後のひと枠を巡って対戦する樹生とジョー(対戦までのあれやこれやは割愛)。

 

「お前に本物を語る資格なんてない。イカサマのジャンクドッグが」

 

アッパー一発でジョーを場外に叩き出した樹生が吐き捨てる。樹生にクリンチを仕掛けたジョーが耳元で囁く。

 

『ジョーだ。俺(の名前)はジョーだ(ジャンクドッグじゃない)』

 

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名乗り連発です(笑)。「マトリックス」の「GoodbyeMr.Anderson」「My Name is NEO!」に代表される“呼びかけ否定型”。

 

相手のあらゆる動作を即座に学習して的確な防御と攻撃を仕掛けてくるエースに対してジョーが仕掛けた“はったり”はノーガード両手ぶらり(!)

 

ノーデータな戦法に一瞬怯むエース。はったりと見抜いた時に仕掛けてくるカウンターに合わせて放つ一撃に勝負を賭ける…って、え、まさか、と思いましたがそこは巧妙にスカされてしまいました。

 

読み合いを制したのはジョー。視線の先にいるのは勇利。

 

『ようチャンピオン。約束通り来てやったぜ。アンタのリングに』

 

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『ふっ俺は野良犬とはケンカはしない。知ってるよな、ジョー』
 

とか言いながら拳握りしめて血管ぷるぷる。あーやりてー今すぐやりてー、な気持ちを抑えているのがいい感じ。何気に「ジョー」と名前を呼んでいる辺りにもリスペクトを感じます。

 

ジョーの勝利に沸き返るドヤ…じゃない未認可地区の面々。どんちゃん騒ぎのジムの窓辺で祝杯をあげているのは…梶原先生ちば先生じゃないですか!


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これは嬉しいサプライズ。しかし、その喧騒の裏で贋作と藤巻(未認可地区のボス)が不穏な会話。喜びも束の間か?



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