デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

ひとり百物語。 怪奇蒐集者≪コレクター≫ 夜馬裕

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全国で拾い集めた怪奇を語る蒐集者≪コレクター≫。

心霊ビデオでも再現フィルムでもなく「語り」。

ジャンルで言えば「講壇」が近いかもしれません。

「怪奇蒐集者≪コレクター≫ 夜馬裕」
(2020年/横山一洋監督)

 

怪談師と呼ばれる人たちがとっておきの怪異を語る「怪奇蒐集家」シリーズのひとつ。

本編の語り手は夜馬裕(やまゆう)。

テロップによれば「酒場に映画、猫と奇妙な生き物、そして厭な話をこよなく愛する怪談師」だそうです。

BGMは流れますが音は控え目。突然大きな音を出したりしませんし、語り手も急に大声出してビビらせるような真似はいたしません。

妙な別撮りイメージ映像がインサートされる事もなく、語りだけの一本勝負。

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それはさながら「ひとり百物語」(常に蝋燭灯ってますし)。


演目は「落とされ坂」「サヨナラ霊能力」「故郷の黒い影」「指喰い天女」の4本。

構成と語り口がキモになりますが、どれも視覚情報を与えない語りのギミックを逆手に取った二段落ち(ものによっては三段落ち)になっていて飽きずに聴くことができます。

話の矛盾やら「いやそこ盛ってるだろ」な突っ込み所もありますが、総じて楽しめる出来になっておりました。

本シリーズ、他にも多数の怪談師バージョンがあるので、折を見て追いかけていこうかと思います。

「百物語」と言えば、「恐怖新聞」にこれをテーマにした話がありましたね。

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たまに読み返したくなるのですが、手放しちゃったんですよね、ずいぶん前に。

買い直そうかな…。

恐怖新聞と言えば…

 

 

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★本日6月6日はロバート・イングランド(1949~)の誕生日(おめでとうございます!)

エルム街フレディのおかげでジャンル映画のアイコンとしてちょこちょこ顔出しするお得なポジションをキープしています。

今回はフレディ以前と以後で1本ずつご紹介。

まずはフレディ以前

続いてフレディ以後

 並べてみたらどっちもトビー・フーパーだった(偶然です!)。