『まどかってさ、結構ズルいとこあるよね。帰って来られない、なんて言われたら、来ない訳いかないじゃん』
『へへへ…』
出遅れる事1ヶ月。1期総集編と特番で4週繋いでようやく放送となった第1話はド頭からまどか・ほむら・さやかの揃い踏み。
いやこれもう「外伝」じゃないだろ。
「マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝 2nd SEASON -覚醒前夜-/第1話・みんなでなら魔法少女になれる気がしたの」(2021年7月31日深夜BS11放送/宮本幸裕監督)
時間軸は1期の直後。巴マミを探すため神浜市に潜入したものの、ホーリーマミとなった巴マミと戦闘になり、連れ帰ることなく見滝原に戻って来た美樹さやか。
代わりに持ち帰ったのは魔法少女の真実。
自分たちが戦っているのはかつて人間だった魔法少女の成れの果て。
いずれ自分たちもソウルジェムが絶望で満たされれば魔女に…。
『魔女になるだなんて言わなかったよ!』と問い詰めるまどかにキュウべえは一言『聞かれなかったからね』
全ては宇宙の寿命を延ばすため。思わず剣をキュウべえにぶっ刺すさやかですが、勿論そんなものはキュウべえには効かず。
『君たち人間は認識の相違から生じた判断ミスを後悔する時、何故か他者を憎悪するんだよね。まったく…訳が分からないよ』
悪魔の正論は誰にも論破できません。
強大な魔女と魔法少女の真実の前に、どうしていいか分からず動けず戦えず立ち竦んでしまうさやかに「互助の連鎖」を提案するまどか。
『お願いさやかちゃん、私を助けて。
ほむらちゃんの事は私が絶対助けてみせる。
だから、さやかちゃんは私を助けて。
そしたらいつかきっとほむらちゃんがさやかちゃんの事だって助けてくれるよ!
さやかちゃんが助けてくれなきゃ、私きっと帰って来られないから』
ほむらがズルいと言うのも頷けるまどかの《お姉さん転がし》です。
『そっか…何でこんな簡単な事、すぐに気づけなかったんだろ。あたしだけじゃなくって、あたしたちが魔法少女なんだよね』
まどか・ほむら・さやか。正伝では拝むことが叶わなかった夢のスリーショット。
二期は魔女vs魔法少女から魔法少女同士の軍団抗争に主軸がシフトし、「仲間との連携」が大きなテーマになるんだとか。
さやかの台詞はこのテーマの体現ですね。
『私たち、まだ何も始めてないんだよ。諦めなきゃいけないような事なんて、まだ何も起きてないよ』
連携プレーで魔女に打ち勝ち、神浜市にマミを助けに行くことを誓う3人。
『今までにないほど、上手くいってる。もしかしたら、この時間軸でなら…本当に…鹿目さんを救えるかもしれない』
絶賛繰り返し中のほむらの心に灯った希望の光。
しかしその直後に画面一杯のキュウべえの爽やかな笑顔が…。
バッドエンドの前払いにしか見えません。
第1話という事でサービス回的要素が強いのかもしれませんが、作画と動きの良さも相まって素晴らしい立ち上がりとなりました。
次回から正式に「外伝」の続きがスタート。行方不明のいろはに代わってお話を転がすのはやちよと…黒江。
正伝のメンバーがどう絡むのかも含めて期待大です。
おまけ
お久しぶりです。早乙女和子先生。
★早乙女先生はじめ学園ラブコメの女教師に関する浅~い考察はこちら。
★全方位投げっぱなしな1期最終回の確認はこちらから。
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★本日8月2日はウェス・クレイヴン監督(1939~2015)の誕生日。
当たり所が微妙で出たがり山師な印象もある怪しいおっさんでした。
本日はエンタメの方向性を間違えたこの2本で。
★本日のTV放送【18:54~BSテレ東/シネマクラッシュ】