≪拝啓、お父ちゃん。
夜道に刃物もった男と会ったら、急いで逃げるべきだと思うの。
でも今私は丸腰でそいつを追いかけています。
小さなナイフ、そんなもので簡単に殺されるもんか。
何度でもどこまでもくらいついて、
応援来るまで持ちこたえてみせる…!≫
遂に現れた連続女子中高生暴行事件の共犯者が乗る黒いワゴン。
拉致の瞬間、被害者を確保した牧高、共犯者を押さえた山田、そして主犯、安田大二郎を追う川合。川合を衝き動かすものは…
ここで犯人を取り逃がすと言う一番の恐怖。
≪あんなおっかない面子に知られたら切腹じゃすまない≫
身内の圧、恐るべし…。
「ハコヅメ~交番女子の逆襲~/第13話・勝負は一瞬|コマよ走れ」(2022年3月30日深夜TOKYO MX放送/佐藤雄三監督)
牧高さん執念の被害者再聴取で安田大二郎を犯人と特定、併せて張り込み組(藤&源)から安田が犯行に使われた黒井ワゴンに乗る共犯者と接触したとの連絡。
現場に急行しようとする捜査員を班長が一喝、車両を配分してメンバーをセレクト。
当然メンバーは本部一課の精鋭のみ。川合のような交番若手が呼ばれるわけがない。
≪何日も捜査にかかわって、現場に出られないなんて絶対いや…!≫
ここで何と牧高さんが車両のキーをこっそりと。そのまますーっとカニのように横移動。山田、川合と連れ立ってダッシュで捜査本部離脱。
一連の犯行よりも遅い時間帯の犯人移動。こんな時間に小柄色白な中高生が偶然出歩いている確率は低い。ならば、犯人は既にターゲットの目星を…。それはどこだ!?
町山中央付近でこの時間に終わる塾がひとつだけ。
町山交番管内のことはよく把握しておけという藤部長の教育がもたらした川合情報。果たして…。
いやしかしシリーズ通してよく走りましたねー川合。
警察学校で引きずられ、幽霊から逃げ、警察犬に喰らいつき、何をしたかも分からない容疑者を追いかけ、「太陽にほえろ!」の若手刑事並みの走りっぷり。
そして最終回で初めて警察官としての矜持と責任と身内の圧に押されて凶器を持った犯人を丸腰で。
周りのキャラ立ちも良く、警察官の苦労と苦悩、ギャグとシリアスのバランスが取れた良い塩梅の作品であったと思います。
原作ストックはまだ十分あるので是非二期を。
★本日4月2日は若山富三郎(1929~1992)の命日。
一昨年のお誕生日(9月1日)には「桜の代紋」「子連れ狼 子を貸し腕貸しつかまつる」をご紹介しましたが、今回は突き抜け陽キャラと悪~い顔の2本立てをどうぞ。
★本日のTV放送【21:00~BS-TBS】