そのアプリをインストールされたら携帯のカメラ越しに死者の姿が見える。
死者は24時間は襲ってこない。
24時間以内に誰かの携帯にそのアプリをインストールしなければ死者にとり殺される。
携帯は捨てても解約しても壊してもアウト。
古くは「不幸の手紙」、近年では「リング」、最近だと「イット・フォローズ」に見られるような伝播・拡散を解呪の要件とする呪い系イタリアン・ホラー…なのですが…。
「デス・アプリ 死へのカウントダウン」(2018年/アレッサンドロ・アントナチ監督)
原題は「You die - scarica l'app, poi muori」。後半のサブタイ部分は「アプリをダウンロードして死ね」。英題の「You die -Get the App, Then Die」はまんま英訳ですね。
本作の厄介な(と言うか無理筋の)設定は、誰かの携帯にアプリをインストールしてもカウントダウンタイマーが24時間巻き戻されるだけで解呪には至らないという事。
つまり、毎日毎日誰かの携帯を適当な理由で借り受けてアプリをインストールし続けないと死んでしまうと言う「いやそれ無理ゲーだろ」。
貰っちまった人も同じ事をしないと死んでしまうので、2の累乗で被害者拡散…ってこれねずみ講どころの騒ぎじゃないじゃん。
まあ実際には途中で挫折して死んでしまう人が結構いると思うので、拡散者ゼロ(アプリ保持者全滅)になった時点で一旦は収束するのかもしれませんが。
指さす死者はお約束。
この手のお話としては、
アプリ開発者を突き止め、解呪の方法を模索して、助かったと思ったものの読み間違いで解呪ならず、更なる惨事が…みたいな事になるのが王道展開ですが、本作はそこいらへんをまるっとスルー。
最も意外かつ最も安直なオチをつけて終わってしまいます。
途中退場した主人公の女友達が真相解明に立ち上がる、という「サイコ」形式にでもしてくれれば、また違った印象になったと思いますが…。
ポスターは豊富。
呪いはレトロな物品に宿るから良いのであって、開発者(プログラマ)の存在なしには具現化しえないアプリとは相性が良くないような気がします。
★レトロな物品に宿る呪いをひとつふたつみっつ。
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★本日5月12日はガブリエル・バーン(1950~)の誕生日(おめでとうございます!)
サタンから神父までこなす善悪ボーダレスな(実生活では神学校放校にされた)俳優さんです。
本日はこの2本立てで。