その花が咲けば、災いのしるし。
つまり、「とんでもない悪い大事件が起こる」と昔から云い伝えられているサザメダケに、真っ白な花が咲いたときの話です…。
ウルトラQ・第18話「虹の卵」より。
「シン・ウルトラマン」ではアバンで一瞬映るだけなのに、ガボラとの類似性という流れで劇中何度も名前が出る禍威獣パゴス。
オリジナルの造形をソフビで比べてみましょう。確かに首から下はほぼ同型です(「シン・ウルトラマン」冒頭に登場するパゴスの顔は本編ガボラと同一)。
正確には東宝から借り受けたバランの着ぐるみがネロンガになり、更にガボラになったという改造履歴なので、ガボラとパゴスは血縁ではないのですが、ガボラ登場回(ウルトラマン第9話「電光石火作戦」)の企画時タイトルが「パゴス反撃指令」だったことを踏まえれば、禍特対が何度もパゴスの名前を口にするのは実に理に適っていると言えます。
他にもパゴスとネロンガ、ガボラには幾つかの共通点があります。
これ絶対意図的でしょう(因みにパゴス、ネロンガの監督は飯島敏宏、ガボラの監督が野長瀬三摩地)。
「ウルトラマン」と言えば金城哲夫×円谷一、佐々木守×実相寺昭雄な所を敢えて外してこの面子。庵野さんの好みが伺えます。
今回は「シン・ウルトラマン」のルーツ探訪という事でこの2本をプレイバック。
「ウルトラQ/第18話・虹の卵」(1966年5月1日放送/飯島敏宏監督)
原子力研究所に濃縮ウランを届ける最中、道路上の山肌からパゴス出現。
輸送トラックは大破、積み荷は崖を転がり落ちて…。
パゴスの好物はウラン。人間の目には「金色の虹」に見える分子構造破壊光線を吐きながら、一路原子力研究所へ。
総天然色版「金色の虹」👇と景気よく周辺施設を破壊するパゴス。
濃縮ウランを何でも願いを叶えてくれる「虹の卵」と信じる子供たちのちょっといい話でした。
「ウルトラマン/第9話・電光石火作戦」(1966年9月11日放送/野長瀬三摩地監督)
当初シナリオは「パゴス反撃指令」だったので、怪獣の存在とウラン好きは与件。なので、出て来た時から目撃者は「ガボラだー!」(恐らく本来の台詞は「パゴスだー!」だったのでしょう)。
ウラン貯蔵庫を擁する町に向かうガボラを町から遠ざけるため、ヘリに吊り下げたウランで逆方向に誘導しようとする科特隊でしたが…(ミニチュアじゃなくて本物のヘリ飛ばしちょる!)。
このアングルの素晴らしさよ。
「シン・ウルトラマン」同様、スペシウム光線は出さず、ストロングスタイルで戦いを挑むウルトラマンでした。
禍威獣のチョイスひとつにも色々と思い入れがあるんでしょうね。
これから考察サイト激増するだろうなぁ…。
★公開中の本編レビューはこちら。
★本日5月26日はパム・グリア姐さん(1949~)の誕生日(おめでとうございます!)
パム姐さんって結構意外な所で顔出しして「おっとパム姐さんじゃございませんか!?」なサプライズ要員になる事が多い気がいたします。
これもそんな1本。