ベルギー郊外の整形手術専門病院。美肌・豊胸・痩身そして「堕胎」と「若返り」。
「若返り」は人類の夢。使命感に燃える院長が未承認の薬使って全身いぢって大失敗。
まだ生きてるけどいいや焼いちゃえ!で証拠隠滅。
中には何かガウガウ言って狂暴化しているのもいるけど、取り合えず噛みつき防止マスク被せて拘束しておこう。
…あれ、いない。
「YUMMY ヤミー」(2019年/ラース・ダモワゾー監督)
YUMMYは「美味しい(delicious)」の赤ちゃん言葉のようで強いて訳せば「美味ちい」になるみたいです。もうひとつ、スラングとして「エロい」という意味も。
ミカエルくんは恋人アリソン(とその母親シルビア)を乗せてベルギー郊外の整形手術専門病院を目指していました。
アリソンはデカすぎて衆目を集めてしまう巨乳が嫌で縮小手術をするために。
老いて尚美に執着するシルビアは「腹部引き締め」「豊尻」「後門周りの美白」などなど。
ネットの写真と違う建物、基本的な手続きを怠るスタッフに何やら違和感を覚えたミカエルくんですが、見学の名目で無理矢理院内ツアーに。
そこで偶然、全裸でベッドに拘束されてガウガウ言っている患者を発見。何か苦しそうだったので、マスクを外してあげたら…
はい、お約束。
口が自由になったお姉さんは拘束具噛み切って自由の身に。そのまま患者もスタッフも入れ喰いヤケ喰い踊り喰い。
あっという間に院内パンデミック。
ミカエルくんはかつて医者を志していましたが、血液恐怖症のため断念。おまけに糖尿の気があるらしく、一定時間置きに甘いモノ(ワッフルとかワッフルとか)を食べないといられない難儀な体(しかもよく吐く)。
果たしてミカエルくんはアリソンと合流してこの地獄の病院から脱出することができるのでしょうか。
という、まぁこれと言って新鮮味のあるお話ではないのですが、常に強調されるおっぱい、やたら力の入ったグロ描写、脱力したギャグが良い感じにバランスが取れていて、飽きることなく完走できます。
巨根手術直後にパンデミックに巻き込まれ、助けた女から『処女のまま死にたくない』と言われ≪試し斬り≫をしたまでは良かったのですが、その後…。
輸入盤のBlu-rayはモザイク無しバージョンが収録されているそうです。
天井から垂れたゾンビブラッドは、ホルマリン漬けの胎児や良く分からない謎の生き物にも作用し…。
治療失敗でゾンビ化という理由がよくわかりませんが、若返り=不死=ゾンビ化みたいな感じなのでしょうか(違う?)。
オチの予想はつきましたが、B級らしい幕引きで良いと思います。
★ご参考~ヨーロッパ系病院モノおさらい。
★本日7月20日は「月面着陸の日」。
1969年(昭和44年)のこの日、7月16日に打ち上げられたアメリカ有人宇宙飛行船「アポロ11号(Apollo 11)」が月面に着陸、人類が初めて月面に降り立ちました。
このイベントをエポックとしている作品に「20世紀少年」がありますが、月面着陸ネタと言えばやはりこれでしょう。
★本日のTV放送【13:00~BSプレミアム/プレミアムシネマ】