思いつく限りのトラップを仕掛け、遂にマイケルを炎の海に沈めることに成功…したかに見えたローリー一家でしたが。
純粋邪悪は炎を浴びて血気盛ん。
「ハロウィンKILLS」(2021年/デヴィッド・ゴードン・グリーン監督)
いやもう完全にターミネーター。
業火に包まれたローリー邸に駆け付けた消防隊を一人残らず瞬殺、再度侵攻を開始したマイケル・マイヤーズ。
第2ラウンド開始と行きたいところですが、主役ローリー(ジェイミー・リー・カーティス)はドテっ腹に大穴開けてICU。
ローリーがベッドで寝ているだけというのは正しく「ブギーマン(HalloweenⅡ)」リスペクトではありますが、それでは話が転がりません。
代わりに活躍するのが、78年の1作目の生き残り。子供だったトミーとリンジー、そして看護婦だったマリオン。
まあ「マイケル被害者の会」ですね。マリオン役のナンシー・スティーヴンスは顔変わっていませんが、子役だったトミーとリンジーは立派なおっさんおばはん。いくら本人が「俺だよ俺、トミー」と言っても面影探す事すら…。
彼らが町の住民先導して「マイケル狩り」を行うのですが、ここが乗れない。
特に暴徒と化した住民、病院職員がどさくさで精神病院を脱走した別人の患者を「あいつがマイケルだ!」と追いかけまわす「人違いリンチ」はまるっといりません。
この「身動き取れないローリー」と「余計な事してくれる懐かしゲスト」のせいで「マイケルVSローリー」という軸がぶれまくり。
トミーとか出て来んでいいので、動けないながらもローリーが陣頭指揮をして職員をまとめ、病院内にある機材・薬剤フルに使ったトラップを仕掛けてマイケルを迎え撃つ(しかし、全部突破される)「要塞病院」とかにした方が盛り上がったような気がします。
撃たれても刺されても切られても燃やされても死なないマイケルの完全無双は天晴れでしたが、お話は前作から一歩も進んでいないんですよねえ。
オリジナル1作目をトレスした絵面(役者違いますがドクター・ルーミスもいる!)は良い目くばせでしたし、旧マイケル邸に住んでいるゲイカップル(ビッグ・ジョン&リトル・ジョン)は何か良い感じではありました。
最終作「ハロウィンENDS」に期待しましょう。
★前作のおさらいはこちらから。
★次作「ハロウィンENDS」の予告編はこちら。
★本日8月5日は「親子丼の日」。
8月5日→085→おやこ。関西鶏卵流通協議会が制定。
「親子丼」と言えば、これですよねえ。
★そして本日はサー・アレック・ギネス(1914~2000)の命日。
私的代表作はやはりこれ。
★本日のTV放送【13:40~テレビ東京/午後のロードショー】