デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

この“慎み”こそカーペンター。 ハロウィン【2018年版】

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マイケル・マイヤーズ。6歳の時に姉を惨殺。15年後、収監されていた病院を脱走。故郷ハドンフィールドで実の妹ローリー・ストロードの命を狙い、死体の山を築く。

以来、スミス・グローブ医療監察センターにて誰とも言葉を交わすことなく40年。

マイケルに取材を試みる事件記者。その手には“あの”マスクが。

振り向きもせず、微動だにしないマイケル。“何か”が伝わったのか、興奮し様子のおかしくなる周辺の患者たち。

『Say something, Michael. Say something!

絶叫をぶった切ってタイトル&メインテーマ。

「ハロウィン」

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(2018年/デヴィッド・ゴードン・グリーン監督)


このオープニングだけで元はとりました。

2作目以降のリメイク含む9本全てをなかった事にした1作目地続きの続編。

製作総指揮ジョン・カーペンター、ローリー・ストロードにジェイミー・リー・カーチス、シェイプ(ブギーマン/マイケル・マイヤーズ)はニック・キャッスル。特別ゲストにP・J・ソールズ。

40年ぶりの同窓会。

ローリーは40年に渡って精神病み病み。娘夫婦とも孫娘とも疎遠(娘の親権は剥奪)。

マイケルの再来に怯え、備え、待ち構え。

ターミネーター」のリンダ・ハミルトンと並ぶ鋼の(しかし壊れた)精神を持つハンターに。

ローリーの家が凄いことになっています。要塞。堅気の住む家じゃありません。

セーフハウス、パニック・ルームかと思いきや、そこは巨大な罠の家。

そこかしこに1作目の足跡が(セルフ・オマージュ?)。

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1作目のマイケルの構図をローリーがなぞっていきます。


ゴアシーンが物足りないと文句を言っている輩がおりますが、何をおっしゃいますやら。

1作目だって直接的な殺戮シーンはなかったじゃないですか。「ハロウィン」はスラッシャーでもスプラッターでもありません。「幻想ホラー」です。

この“慎み”こそカーペンター。
(ただし、仮装パーティのシーンだけはロブ・ゾンビ版「ハロウィンⅡ」に軍配)

一筋縄ではいかない感満開な終わり方。既に続編(Halloween Kills)がポストプロに入り、3作目(Halloween Ends)もアナウンスされています。

本家の面子に賭けて尻つぼみにならないよう頑張ってください。

おまけ

「ハロウィン」と言えば、テレビに映るクラシックSFリスペクト(オリジナルの時は「遊星よりの物体X」)。

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今回は「レポマン」でした。

 

★ご参考 

mandarabatake.hatenablog.com

  

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