連続投身自殺のコラージュと景気のいい調理風景(手作りミンチハイ)だけで構成されたOPが中毒的素晴らしさ。
ちと出遅れましたが今期イチオシになりそうです。
「ドロヘドロ/魔の1-3」(2020年1月/林祐一郎監督)
人間の暮らす街(ホール。限りなくスラム)と魔法使いの街が多次元宇宙的に重層している世界。
魔法使いは“どこでもドア”を自在に操って人間の街に現れる。
そして人間相手に魔法の練習を繰り返す。
練習台にされた人間は死ぬか、別の生き物(多くは頭部が別の生物-タコだったり鳥だったり-)にされてしまう。
『また奴らの練習に使われた人間が増えたな』
カイマンもその一人。気が付いたら記憶を失い、頭部がトカゲになっていた。
魔法をかけた魔法使いを見つけるため、カイマンはパートナーであるニカイドウと共に今日も魔法使い狩りに勤しむのでした。
というのが導入時点開示情報のあらまし。
カイマンの(口の)中にはもうひとりの“誰か”がいて、カイマンが相手の頭部をかじるとその顔を見て“ご神託”を告げます。
大抵は『お前は違う』。
ハズレの烙印を押された者はその場でカイマンに切り刻まれてRest in Peace。
パートナーのニカイドウはコブシ系。中華料理屋「空腹虫(ハングリーバグ)」を営む経営者兼料理人。得意料理は焼き餃子。
このニカイドウが凄く良い。萌えとは違う宇宙の住人ですが、滅茶キュート。色々と過去とか影とかありそうですが、そこがまた…。
このニカイドウの合わせ鏡のような存在が魔法使い・能井(ノイ)。
煙(えん)ファミリーの“掃除屋”。魔法使いは独自のマスクを着用しているため、一見大男に見えますが、中身はマッスル系美女。
左:お掃除中の能井 右:お掃除されたシートン学園の肉食獣(能井さん出張?)
能井の先輩に当たるのが心(シン)。あれこれ屈折している戦闘狂ですが、顔も心もイケメンなお兄さんです。
現時点ではコメディリリーフになっているのが、魔法使い・恵比寿。
カイマンに顔面剥ぎ取られ茫然自失。能井の魔法で復元してもらったものの、記憶や意識が戻らぬうちにゾンビに噛まれてゾンビ化。踏んだり蹴ったり。
爬虫類変化系の魔法を使うことから、カイマンをトカゲ化させた張本人である可能性大。
さて、序盤から盛り沢山すぎる展開ですが、特に3話はお祭りでした。
年に一度、魔法使いが放ったケムリを含んだ雨の影響で、魔法使いに殺された死者が墓から蘇って人を襲うLIVING DEAD DAY。
這い出たゾンビは殺るしかない。今年の標語は“止まるな殺せ”。
親の顔より見たゾンビ。
エクスタミネーター登録をしている討伐者には倒したゾンビの数に応じて商品が。
ニカイドウの希望はジョージ・Q・ロメロ賞(‼)の精肉機。
この大イベントの最中にカイマン&ニカイドウを掃除に来た心&能井が乱入。
カイマンVS心VSゾンビVSニカイドウVS能井VSゾンビ。
能井対ニカイドウ初シングルマッチはド迫力の肉弾戦。
能井がニカイドウをぶち転がし、カイマンが心の胸にナイフを突き立て、心がカイマンの首を斬り落とす(!!!)。
咄嗟の機転でニカイドウが脱出用どこでもドアを現出させて撤収(ニカイドウも魔法使いだった!)。
初対決は痛み分け(カイマンの首からは新しい頭部が…ってシッポと同じ扱いなのか!?)。
原作コミックスをパラ見した時『この背景、本気で描く気なのか?』と思いましたが、イメージ通りに仕上がっていました。
頑張って12話持ちこたえてください。