卒業旅行でクロアチア。海辺でパーティ、パーティ、またパーティ。飲んで踊って食べてラリってまぐわって…。
気がつきゃ仲間がひとりずつ…。
という果てしなく新鮮さゼロのオーストリアン・スプラッター。
「LAST PARTY ラスト・パーティー」(2018年/ドミニク・ハートル監督)
こんな分かりやすいタイトルを英語とカタカナのダブルチョップにする意味が分かりません。原題は「PARTY HARD DIE YOUNG」。
ただ、所謂インターナショナル版の英語タイトルは「THE LAST PARTY Of YOUR LIFE」なのであながちやっつけ仕事とも言えません。
内容は「ラスト・サマー」(←なんとな~くタイトルのイメージが近い)を参考にしているようですが、そもそもお手本の出来が悪い。
要するにちょっと前に「やらかして」しまったアホタレどもが、そのツケを払わされるというお話。
この手の復讐もので想像できるオチのパターンはざっくり4つ。
- 闘争本能に覚醒したヒロインが殺人鬼を返り討ちにする舐めんなよエンド。
- 犯人逮捕でハッピーエンドと思いきや、まだ終わっていない事を匂わせるTo be continuedエンド。
- 殺人鬼が目標コンプリートして終わるバッドエンド。
- 殺人鬼は目的を達するが自分も殺られる全滅エンド。
で、本作はどれにも当てはまりません。要するに「ヌルい」。
真っ先に殺らにゃいかん奴を何故生かしとく!?
復讐の矛先から一番遠い奴が一番悲惨てどーゆ―こと?(デブだから!?)
最後に未発見犠牲者の死体映して終わるのは「暗闇にベルが鳴る」リスペクトかもしれませんが、余韻には程遠く…。
※犯人を責めているのではありません。監督と脚本家を責めています。
動機付けが雑なのは目を瞑るとして、もちっと展開と見せ方を工夫して欲しいものです。
こういう作品はイーラス・ロスとかに任せればノリノリで海辺の血糊祭を撮ってくれると思います。尺の半分近くがビキニ・パーティになるかもしれませんが…。
余談ですが、アマプラで配信されている英語バージョンは吹き替えのようで違和感が半端ありません。
オーストリアの標準言語はドイツ語なので、本編もオリジナルはドイツ語なんだと思います。
とまあそれくらいしか語る事がないので今日のところは「こんな海外旅行は嫌だ!」選手権でお茶を濁します。
仲間とワイワイ、親友とじっくり、勝手気ままな一人旅。ハメを外す気がハメられて。
チャンピオンクラスは「ホステル」「ディセント」あたりだと思いますが、今回はもちっと地味な(金が掛かっていないとも言う)作品を幾つか(必ずしもお薦めしているわけではありません。念の為)。
- ルームズ・フォー・ツーリスト(メキシコの田舎…にひとりで行くのはやめておこう)
- ブロークダウン・パレス(卒業旅行でタイ…はやめておこう)
- エルサレム(イスラエル…は色々ヤバそうだし)
- パラサイト・バイティング 食人草(メキシコで遺跡探索…もやめておこう)
- ディープ・サンクタム(スペインの洞窟で共喰い、いや友喰い)
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