砂漠の中のゴーストタウン(を模した博物館施設)。
ホラー映画だと待っているのは、放射能でミュータント化した人喰い人種か、人間狩りが大好きな変態さんのどちらかですが、今回のホストは恐竜さんでした。
「ヴェロキラプトル」(2021年/ジェラルド・ラシオナート監督)
LA目指して砂漠の一本道を走っていたジュリアとカイル。
途中でコヨーテみたいな動物が飛び出してきてハンドル切ったらタイヤがパンク。
スペア無し、電波無し。視界にあるのは砂漠だけ。
こうなったらお色気ヒッチハイクよ!と「あは~ん♡」なポーズをとるジュリアでしたが、通りかかった車はあえなく素通り(バカップルですね)。
5km先に「ゴーストタウン博物館」がある。そこまで歩いて電話を借りよう。
しかし辿り着いたら「OPEN」と書いてあるのに入口施錠。柵乗り越えて侵入しましたが案内所も無人。
ゴースト「タウン」なだけあって、敷地内にはそれっぽい店やら施設やらが。
企画も運営も失敗した安っぽさが色濃く漂っていますが、廃墟好き・無人街マニアとしてはなかなかなシチュエーション。
唯一の住宅っぽい作りの建物に入るといかにも50sな雰囲気の内装。奥の寝室には爺さんがひとり。死体かと思ったら生きていた。
爺さん(レイ)曰く、電話はない。車は兄貴が乗って街に出ているので明け方まで戻らない。まあ今日の所はトレーラーハウス貸してやるから泊っていけ。よし、晩飯だ。
普通(?)なら、この爺さんレイがシリアル・キラーでシャワー中に襲ってくるか、もしくは外出中の兄がサイコな人か、あるいはレイと兄が同一人物別人格か、まあ、少なくとも冒頭で「研究所から(何かの)DNA盗んで逃走した」と報じられた科学者が、レイの兄なんだろうと考えますが、これがものの見事に全部外れ。
レイはただの独居老人。兄がいたのは事実ですが既に死別(街に行っていると言ったのは1人暮らしの寂しさから吐いた嘘)。
DNA盗んで、この施設の近所で恐竜作っちゃった科学者は全くの他人で、レイも知らない人。
ついでに言えばレイは普通にいい人。
なんという捻りまくった設定!(笑)
で、科学者の元から逃げ出した恐竜くん1匹とバカップル&独居老人がゴーストタウンでかくれんぼ&鬼ごっこ。
ゴーストタウンという空間を有効に使っていないのが残念ではありますが、CGもそれなりに頑張ってましたし、そこそこ楽しめる出来にはなっておりました。
ついでなので、低予算恐竜育成モノのスマッシュヒットと腰砕けカックリモノを1本ずつ挙げておきます。
★まずはスマッシュヒット
★そして腰砕けカックリ
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★本日11月27日は浅野忠信(1973~)の誕生日(おめでとうございます!)
飄々を絵に描いたような掴みどころのない、日本語は聞き取りにくいですが英語になると何故か滑舌が良くなる不思議な人です。
守備範囲の広さを示すこの3本立は如何でしょう。