【このままじゃ嫌だ！】ぼっち・ざ・ろっく！ ♯１-8【ギターヒーロー降臨！】

《私たち、演奏も曲もまだまだだ。けど！…このままじゃ嫌だ！》

台風直撃のライブ当日。まばらな客と冷たい視線。

場慣れしていないメンバーは雰囲気に圧し潰されて演奏乱れまくり崩れまくり。

このままじゃ嫌だ！ぼっちのかき鳴らすギターが全ての状況を覆す。

ギターヒーローの降臨です。

「ぼっち・ざ・ろっく！／第1～8話」（2022年10～11月TOKYO MX放送／斎藤圭一郎監督）

後藤ひとり。友無し趣味無し取り柄無し。周りからちやほやされたい一念で中学時代にギターを始めたものの結局、友人作れず「ぼっち」のまま高校へ。

顔見せ無しの演奏動画投稿サイトでは「ギターヒーロー」として登録者数3万人を超える人気者なのに。

そうだ、ギター担いで学校に行ったら、誰か声かけてくれるかも！とギター担いで登校しても風景に溶け込むステルス性能。

公園で黄昏ていたら、声を掛けて来たのが伊地知虹夏（いじちにじか）。

自分のバンド「結束バンド」がもうすぐライブなのにギターが逃げた！ギター持ってるって事は弾けるんだよね？ちょっと一緒に来て。

あれよあれよと言う間にライブハウス「STARRY」へ。

待っていたのはベース担当の山田リョウ（虹夏はドラムス）。

初めての音合わせ。それなりに自信はありましたが、二人の評価は

『『ド下手だ』』

コミュ障の悲しさよ。誰かと演奏なぞしたことがないため、周りに合わせることができず、実力発揮できず。しかも客の前に立つなんてハードル高過ぎ。

それでも乗り掛かった船。段ボールの中に籠って（普段も押し入れに籠ってギター弾いてる）アシスト完遂。

ライブ初体験！誰かと演奏するのってこんなに楽しいんだ！

ここに逃げたギター（リョウの事が好きでギターが弾けると売り込んでバンドに入ったものの実はコードも知らないド素人）喜多郁代（きたいくよ）がボーカル兼ギター（ひとりがマンツーマン指導）として出戻って「結束バンド」完成（ひとりのあだ名は「ぼっちちゃん」）。

ぼっちが作詞してリョウが曲作って、「STARRY」のオーナー星歌（虹夏の姉）に認めてもらうためのオーディションを突破して、お揃いのTシャツ作って、遂に迎えたライブ当日に台風直撃。

いやあ8話まとめてレビューするとあらすじ追うだけで字数喰うなあ。

ここまでの見どころ一番はオーディション突破の第5話「飛べない魚」ですが、個人的印象一番は廣井きくりが登場した第6話「八景」。

ノルマチケットが捌けず途方に暮れていたぼっちの前の現れた前後不覚の（限りなく行き倒れに近い）酔っぱらい女。

それは、自称「誰よりもベースを愛する天才ベーシスト」廣井きくり。

水と酔い止めとシジミの味噌汁をリクエストされ、要求に応じるぼっちでしたが、みそ汁で復活したきくりは「おにころし」並べて迎え酒。

あーそれ完全に吾妻さんパターン👇じゃないですか。

アル中病棟一直線すよ。

あと見覚えのある景色だなぁと思ったら金沢八景じゃないですか。サブタイの「八景」ってそういう意味か。

ぼっちの悩み（チケットノルマが果たせない）を聞いたきくりは、命を救ってくれたお礼に一緒に路上ライブを（電話一本機材参上）。

ぼっちのギターに即興で完全に合わせるきくり。そして直感する。この子は絶対あがってくる。私の勘は当たるんだ！

初めての路上ライブ。初めての自分だけの観客。そしてチケットを買ってくれる初めてのファン。

金沢八景が聖地になりました。

で、ようやく最新第8話「ぼっち・ざ・ろっく」。

台風を吹き飛ばすギターヒーローの降臨で最終的には大成功を収めた結束バンドの初ライブ。

本作の興味の焦点のひとつは、誰がどのタイミングでぼっちの正体（ギターヒーロー）に気づくのか、でしたが、気づいたのは虹夏でした。

『今日の演奏観て気づいたんだけど、ぼっちちゃんがギターヒーロー、なんでしょ？』

『私と知ってショックでしたか？』

『ううん。むしろぼっちちゃんで良かったと思った』

虹夏の本当の夢、それは、虹夏のためにバンドを辞め、「STARRY」を作ってくれた姉・星歌のために、星歌以上の人気バンドになること、「STARRY」をもっと有名にする事。

それは多分、無謀な夢。でも、ぼっちとなら…。

『でもあたし、確信したんだ。ぼっちちゃんがいたら、夢を叶えられるって。だからこれからも沢山見せてね。ぼっちちゃんのロック、“ぼっち・ざ・ろっく”を！』

タイトル回収、見事な最終回、あと4話どーする？

次回「江の島エスカー」。また地元回か!?