デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

【ぎゅうしゃじゃないよ】うる星やつら(2022年版)♯11【ぎっしゃだよ】

揺られて4日、腐って弁当、仕掛けて妹、出向いてふりだし、新年会。

うる星やつら/第11話・面堂兄弟!!|面倒邸新年怪」(2022年12月22日深夜フジテレビ放送/岩岡夢子演出)

旧作対応エピは第50話(通算第73話)「ザ・面堂兄妹!」、第185話(通算第208話)「新春パニック! 面堂家人間すごろく大会」。

まずはAパート「面堂兄妹!!」

面堂終太郎の妹・了子登場回です。

牛車に揺られて友引高校にやってきた了子


旧作では「ぎゅうしゃ」と発音していましたが、新作では「ぎっしゃ」。

どちらも間違いではありませんが、「主に平安時代に、牛にひかせた、貴人を乗せるための屋形車(やかたぐるま)」を指す場合は「ぎっしゃ」が正解(「ぎゅうしゃ」と言うと牛に引かせる荷車も含まれる)。

訪問先は勿論、兄・終太郎のクラス。目的は兄が忘れた弁当のお届け。

しかし、終太郎が弁当を忘れたのは月曜日で今日は金曜。つまり、この弁当は4日前のもの(旧作では9日前。牛の歩みは遅いので)。


新鮮な生もの主体の弁当は腐りたい放題溶け放題。怯む面堂(当たり前だ)。折角持って来たのに、と泣き崩れる了子

『かわいそうに。僕が食べてあげる』


捨て身の愛(!?)を捧げる諸星。誠意に感動する了子。(家柄が違い人柄も悪い)諸星との交際など絶対認めん!とイキる面堂。


『僕たち、まるでロメオとジュリエットのようですね』

『素敵だわ、諸星様。今度忍んで逢いにいらして』

ラムの噛みつき場所の違い👇に注目。


旧作ではここから塔内に囚われている(という設定の)了子(ジュリエット)に、面堂家私設軍隊の妨害をものともせず逢いに行く諸星(ロメオ)という「ロメオとジュリエットごっこに発展するのですが、新作では一気に飛んで(コミックス的にはちょっと戻って)「面倒邸新年怪」へ。

誤植ではありません。原作タイトルです(新作は突っ込まれないように気を遣ってますね)。


中身は旧作タイトルの通り「面堂家人間すごろく大会」。

メンバーは旧作からジャリテンがOUT、代わりに弁天、お雪さん、サクラさん、レイがIN。

豪華です(ランちゃんがいないのがちと不満ですが…)。

彼らを駒、面堂邸(終太郎の部屋的位置づけのデカ過ぎる別宅)を盤に見立てた立体すごろく。

サイを振るのは面堂父・母、そして了子

家の中はトラップまみれ。


駒がプレイヤーの想定通り動かない時は強制的に追い立て。


このトラップ、「バイオハザード」でもお馴染みですね。


旧作で「あがり」に辿り着けたのはジャリテンだけでしたが、はたして今回は…?

1本まるまるだった旧作は少々散漫な印象でしたが、Bパートに詰め込んだ新作はいい感じに凝縮されていたと思います。



 

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追悼:マイク・ホッジス

遅ればせながら、ですが、マイク・ホッジス監督がお亡くなりになっておりました。

12月17日、イングランド南西部にあるドーセットの自宅にて。90歳。

手掛けた作品は多くありませんが、オーメン2/ダミアン」(脚本)、「死にゆく者への祈り」(監督)、フラッシュ・ゴードン(監督)の3本で十分です。

謹んで哀悼の意を。