藤波竜之介の登場、旧作メガネ役だった千葉繁の登板(竜之介の父役)と見どころの多いエピでしたが、私的注目一番は何と言ってもクロスカウンター。
どう描くのかあのシーン。結果は…
「うる星やつら/第16話・激闘、父子鷹!!|セーラー服よ、こんにちは!!」(2023年2月2日深夜フジテレビ放送/黒瀬大輔、黒田幸生演出)
13~15話端折った挙句、ほぼ1週間遅れという情けないレビューになってしまいました。
まあ、ぶっちゃけ、新作に対する興味が続かなくなった、というのが大きいのですが…。
旧作の竜之介登場回は第63(通算86)話「竜之介登場!海が好き!!」(伊藤和典脚本!押井守演出!)。
さて、注目(していたのは私だけだと思いますが)のクロスカウンターシーンはこちら。
か、軽い…。かろうじて、父の繰り出すパンチが「左ストレート(と手に書いてある)」であったところが原典(原作という意味ではなくネタ元という意味)を踏まえておりましたが、うん、クロスカウンターだよね、確かに、という記号でしかありませんでした。
因みに旧作のクロスカウンターシーンはこちら。
画の迫力が違います。
ネタ元は言うまでもなく「あしたのジョー」第28話・栄光への賭け。
ジョーがウルフ金串に控室で喧嘩を売り、マスコミ各社の前でクロスカウンターを決めて相打ちに持ち込むという、あのシーン。そのオリジナルがこちら。
いやもう(比べる事に何の意味もありませんが)画の圧が違います。
新作作っている人は元のエピとか知らないで描いているんでしょうね。
いやギャグ漫画なんだから、軽くていいんだと思いますが、そこに前後の繋がり無視してでも原典リスペクトな重量級の作画をぶち込んで来るところに旧作の魅力があったと思うのですよ。
クロスカウンターは描き手を刺激するネタのようで、他作品でもよく見かけます。
それも「何でここでクロスカウンター!?」という唐突なシチュで。
理由はまぁ「描きたかったんだよ、クロスカウンター」なんだと思いますが。
最近だと「シャドーハウス」1期11話「黒い飲み物」でジョンとショーンが拳で語り、最後にクロスカウンターで相打ちというシーンがありました。
そして何と言ってもリスペクト一番は「ひぐらしのなく頃に卒」第15話・神楽し編 其の四。
時空を超えた少女二人の血まみれ殺戮絵巻のオチがクロスカウンターとは(しかもここだけ画調が出崎)。
やはりクロスカウンターはこのように描かれるべきだと思います。
今回、原典確認のため「あしたのジョー」の当該シーンを見返したのですが、OP入った瞬間にぞわぞわっと鳥肌が。
尾藤イサオ、寺山修司、あおい輝彦、出崎統、梶原一騎、小池朝雄…。
何と言うか、血糊べったりでもう斬れねえ、でもまだ殺れる、な匕首を突き付けられているような緊迫感がありました。
比べる事に何の意味もありませんが、昭和のアニメは凄かった。
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