『何百年? 分かってないね。何万年も前にこの国、いやこの世界は一度滅んでいるんだよ。文明が一度滅んで、生き残った人間たちの中で、ちょっとは頭の良かった集団が二度と滅びないような国を作り上げたのさ』
みたまが語る「この世界」の正体。
『この世界は何なんだ!? お前は何を知ってるんだ!?』
『この世界は何なんだって、勿論、葦原中国(あしはらなかつくに)、ユキトたちが言う地球だよ』
葦原中国というのは、この地上が高天原(たかまがはら)と黄泉国(よみのくに)の中間に位置しているためにつけられた神話上の名称。
異世界じゃなかった…だと!?
「神無き世界のカミサマ活動/第5話・カケマクモカシコキ ミタマノオホミカミ ヨロズノモノ ツクリタマヒキハ ロクコンショウジョウニシテ アメツチノヨロズモノトドウタイナルガユヱニ カカルトヨアシハラミズホノクニニスマワセタマヘト マヲスコトノヨシヲ」(2023年5月3日深夜TOKYO MX放送/稲葉友紀、基仁志演出)
みたまを圧倒したアルコーン、アータルを瞬殺したのはクールな村人クレンでした。その正体はアルコーンのひとりロキ。
ロキはユキトに告げる。『今からこの国の皇帝を殺しに行こう』
アータルを拘束したロキはユキトとみたまを連れて皇都に。アポ無し取次無しで皇帝謁見の間へ。
皇帝の前に進み出て不始末を詫びるアータルが何かエロい。
ユキトの行動は全てお見通しな事を得々と語る皇帝。こいつは神や宗教の概念を知っているのか。まさか皇帝も俺同様、別の世界からやって来た異世界転生者!?
話に飽きたみたまがふらふらと動いたかと思ったら、何かの装置を景気よく破壊。
『これが皆をおかしくしている原因かな、と思って』
『おかしく?』
『だって、小娘もユキトもさっきから、ずーっと…死んでる人と話してるんだもん』
改めて見上げれば、玉座に座っているのは遥か昔に朽ち果てた死骸。
見えていたのはこの部屋の設備が作り出した虚像。
乾き切った木乃伊に蹴りをくれて玉座から転がり落とすロキ。
『この国に皇帝などもういないよ』
代わりに見えるようになったのは次々中空に浮かぶディスプレイ。
『この部屋に置かれている物体…機械と呼ぶらしい。機械は皇国の経済、食料、人口の増減、自然現象、あらゆるものの仕組みを解析・統制し、皇国を一定不変に保ち続けてきた。民が議会と呼んでいるものの正体がこれだ』
機械によってプログラムされ運営されてきた皇国。その期間は何百年などというレベルではなく…。
ここで冒頭のみたまの解説。まとめると、
- 皇国の皇帝は既にこの世にない。
- 後を継いだのは機械と呼ばれる設備。
- この国は数万年前に一度滅んでいる。機械は生き残った人間が「二度と滅ばない国にするため」に構築したもの。
- アルコーンにはかつてこの世に(実体か概念かはともかく)存在していた神々の名が冠されている。
- そしてここは異世界ではなく正真正銘「葦原中国」…地球。
ユキトを連れて来たのはみたま。この時代を選んだ理由はユキトがそう願ったから。『神も宗教もない世界に生まれ変わらせて見せろ』と。
何と言う壮大な大風呂敷。
「リベリオン」×「新世界より」×「猿の惑星」。
トンデモアニメかと思いきや「ハードSF」。
ここから国の在りようと己の存在に疑問を持ってカクリで暮らし始め、この茶番を終わらせようと決心するロキの回想になるのですが、絵面が最低(笑)。
ロイの拷問シーンもしっかり(自由に生きるカクリの象徴)。
何と言うバランス感覚。
みたまが機械を破壊すると皇都に巨大な世界樹が。
神を模して造られたロキたちアルコーンは、みたま同様、信者を獲得することによって神の御業を発動できるらしい(ロキが他のカクリで幻覚を見せ、信者を募った所、神の力を扱うことができた)。
アルコーンたちも神として活動をしていくのか。血まみれファミリアミィスに発展するのか。
まだ続くのか超展開。
おまけ
アータル拘束の勢いで何故か一緒に拘束されてしまったベルトラン。
何かサイズがSD化しているような…。
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★本日のTV放送【19:00~BS12】