デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

【白石くんのも苦い!】久保さんは僕を許さない #11【それは大人の通過儀礼】

『白石くんのも苦い!』

それは大人の通過儀礼。大人の階段は高く険しく。

「久保さんは僕を許さない/第11話・映画館と表情筋」(2023年6月13日深夜TOKYOMX放送/沖田博文演出)

白石くんが愛読している漫画がアニメ映画化され、久保さんの誘いで街散策&映画館デート…というまんま「からかい上手の高木さん3」第9話と全く同じ建て付けなのですが、いいじゃないですか。

王道は王道故、繰り返し模倣されるのです。

ただ、立ちふさがる試練の多さはこちらの方がはるかに上。

まずは移動で満員電車。乗客はぶつかって初めて白石くんとの距離を認識するため、総当たり滅茶ぶつけ。


背骨が砕けそうな態勢になりながらも、必死で久保さんをカバー。

降りれば白石くんが見えず、久保さんをソロと認識したお兄さんたちがナンパ攻勢。ステルス解いた白石くんですが「彼氏…お前が…?」と訝しがられる始末。

咄嗟に久保さんが白石くんの腕とって『彼氏です!』

その腕、離しちゃいけないよ。


映画館に着いたら座席予約を怠っていたため、直近の回だと席がバラバラ。

ひとつ繰り下げて夕方の回に。空いた時間で街散策。まずはカフェ。

白石くんの「(僕は)コーヒーでいいかな」に久保さん驚愕。

『コーヒー…大人だ! 私もコーヒー頼む』

『え? 久保さんコーヒー飲んだこと…?』

『ない!』

久々登場、無知久保さん。


危険なものを感じとった白石くんが、ジュース系に誘導しようとしますが、久保さんはほっぺ膨らませて抵抗。

『白石くんが飲めるなら私も飲める』

その自信と確信はどこから?


人生コーヒー初体験(しかも見栄張ってブラック)。わくわく&そわそわです。


そして遂に偉大なるひと口を。

舌に走る衝撃。味蕾に絨毯爆撃かます苦味。これは…何!?


そう言えば、「僕の心のヤバイやつ」でも『甘いものは苦手』とか言ってしまったばっかりブラックコーヒーを飲む破目になってしまった市川が『苦い汁ぅ』と内心で嘆いておりました。

味覚中枢を破壊された久保さん、何をトチ狂ったか白石くんのコーヒーカップを掴んでグイっと…。

『白石くんのも苦い!』

当たり前だ(笑)。

『白石君、平気そうに飲んでたから、私のだけすっごく苦くなっちゃった可能性に賭けてたのに…』

その可能性についてちょっと説明してもらえないでしょうか。

二人分の砂糖とミルク持って来て、付き合ってあげる白石くん。優しいなぁ。その味は勿論、

『甘いなぁ…』

 

久保さんにはお店出たら自販機でマッ缶買う事をお薦めします。

ゲーセン(カプセルトイ)やらファンシーな雑貨屋やら時間ギリギリまで楽しんでバック・トゥ・ザ・映画館。

終わればふたり並んで語彙力にお別れ。


『よかった!!』『来てよかったね』

約束通り、白石くんに家まで送ってもらって。

『次はどこに行こうか?』

商談の最後は忘れず次回のアポ取りを。営業の基本です。

 

 

 

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★本日6月15日は「世界高齢者虐待啓発デー」。

国により最も調査されていない暴力の一つであり、世界中の多くの高齢者の健康と人権を侵害する世界的な社会問題である高齢者虐待に対して反対を表明する日であり、虐待防止のための取り組みを啓発する日…なんだそうです(2011年12月の国連総会で制定)。

理不尽な扱いに晒されてもきっちりかっちり反抗する闘う老人映画をどうぞ。