『跳ぼう。隣のビルまで跳べない距離じゃねえ』
『いや…跳べない距離だって。無理に決まってんだろ』
『無理かどうかは…跳べば分かる!』
疾走。跳躍。飛翔。着地。
『どうだぁあ!』
『どうだぁって…決断力凄すぎかよ!』
『お前も早く来いよ!』
久しぶりに邂逅した親友同士。最初の挨拶は…謝罪。
「ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~/第3話・ベストフレンド オブ ザ デッド」(2023年7月23日TBS放送/篠原准演出)
長らくパンク状態だった通信回線が突如復活。それはつまり、通信機器を使っている人間が少なくなって混雑が解消されたという事。
昔の友人に片っ端から連絡を入れるアキラですか、反応はゼロ。
唯一、電話が繋がったのがラグビー部の親友ケンチョ(竜崎憲一朗)。
ブラック勤めのアキラと違い、大手不動産に就職したケンチョは順風満帆。最後に遭ったのはアキラが思考停止ゾンビになっていた頃。
ケンチョの現在地は新宿のラブホ。外も廊下もゾンビまみれ。ついでに室内にもひとり。
不幸中の幸いだったのは、酔った勢いで入った部屋がSMルームだったこと(ゾンビ化した女はX字枷に拘束)。
「ゾンビにならないためにすべき100のこと番外」…ラブホ行く時ゃSMルーム。
ゾンビ満タンの新宿にバイクで乗り付けたアキラはクラクションと爆発でゾンビを集め、その隙にラブホへ。
ケンチョを見つけたアキラはブラック企業に勤めていた時にケンチョのアドバイス(「そんな会社辞めちまえ!」)に耳を貸さなかった事を号泣謝罪。
『本当にゴメン!』
そのデカすぎる謝罪に再びゾンビの群れが。非常階段から屋上に抜け、エアコンの室外機でバリケードを作りましたが突破されるのは時間の問題。
どうする?
『跳ぼう。隣のビルまで跳べない距離じゃねえ』
『いや…跳べない距離だって。無理に決まってんだろ』
『無理かどうかは…跳べば分かる!』
ジャンプ。そして見事な着地。しかし、ケンチョは…
『なぁアキラ! 俺、見栄張ってたんだ!虚しさを誤魔化そうとして、楽しそうなふりして、ペラペラ自慢話ばっかりして嫌な奴で、俺の方こそ、ゴメン!本当に、ゴメン!』
そしてまさかの告白…「本当はお笑い芸人になりたかった」
『だったら、そんな会社さっさと辞めちまって、今からなればいいじゃないかぁ!』
ゾンビに突破されるバリケード。跳んで死ぬか喰われて死ぬか。
『芸人なら腹くくって、それくらい跳んでみせやがれ!』
絶滅オープンリーチのデストピア。アキラに仲間が出来ました。
さて、ビルに逃げ込んだらまず屋上→追い詰められたら隣のビルにジャンプは鉄板の定石(だよね)。
そこで屋上ジャンプ選手権。印象的な屋上ジャンプをひとつふたつみっつ。
まずは「クーデター」。
東南アジア某国でクーデターに巻き込まれた白人一家の逃避行。なんせ相手は「外国人皆殺し」が目的なので、捕まったら終わり。
ホテルの屋上から隣のビルへ。子供はモノ扱いで投げ飛ばす。
もうひとつ有名どころから「デスペラード」。
(本人かどうかは別にして)サルマ・ハエックのおっぴろげジャンプが拝めます。
アントニオ・バンデラスは後ろ向きに飛んで拳銃両手打ちの反動も味方につけた大ジャンプ(やはり基本はおっぴろげ)。
ついでに「レッド・ブロンクス」からジャッキー・チェンの大ジャンプを(間違いなく本人がリアルに跳んでいます)
屋上に出たら隣へジャンプ。無理かどうかは跳べば分かる。
★ご参考
★本日7月26日はショーケンこと萩原健一(1950~2019)の誕生日。
「青春の蹉跌」とかも捨てがたいですが、好みで言えばこの2本。