デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

【デストピアから】SEX発電【デストピアへ】

1980年代、人類はエネルギー資源を使い潰して石器時代に戻っておりました。

移動手段はチャリ、馬車、馬、風力車、ローラースケートetc.


通信手段は伝書鳩(但し、上流階級のみ。手紙もある事はありますが、コンテナにまとめて大人数でチャリ牽引。届くのいつだよ?)。


飛行機は前世紀の遺物。

『昔は空を飛んでたの。たまに落ちたわ』


ナウシカの世界より酷いですね。

動かない車は路駐→廃車→朽ちたオブジェ(子供にボコられて一層味わい深く)。


何とか新しいエネルギーを。再び地上に電気を。

科学者の行き着いた答えは…。

そうだ、セックスだ!

「SEX発電」(1975年/パスクァーレ・フェスタ・カンパニーレ監督)

日本公開は1982年7月。私、劇場で観ております。横浜西口シネマで。82年8月6日。同時上映は「マニアック」(1980年/ウィリアム・ラスティグ監督)。

「マニアック」も日本公開82年7月なので、超豪華ロードショー2本立てだったんですね。

在りし日の「西口シネマ」(2007年5月閉館)


さて、セックス時のエクスタシーパワー(女性側のね)を電気に変換することに成功した博士(職場は州立病院)は、より多くの電力を得るため、警察の保有している住民データから絶倫男と淫乱女を選び出して、救急車(チャリですが)ぶつけて拉致。

偶然を装って(笑)、ベッドを並べてSEXするよう誘導いたしますが…。

努力の甲斐あって、二人の激しいSEXによって病院とその周辺に電気が!

更に研究を重ねた結果、SEX発電に愛は不要(むしろ邪魔)という事が分かり、電力優先、倫理根絶の流れが。


必要なのは行為としてのズッコンバッコン。愛の囁きや前戯では電力は得られない。全て禁止、厳罰…華氏451」「リベリオン街道まっしぐら。

このひとつのデストピアが別のデストピアに鞍替えしていく辺り、ただの艶笑SFコメディではない「捻り」を感じます。

★ご参考

 

 

 

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