デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

【再生と継承の儀式】ハロウィン THE END【死神は祝福の調べ】

ハロウィンの夜、子供の見ているTVは昔も今も「物体X」。

ただし、今回はホークス版ではなくカーペンター版。


それだけで感慨深いものがあります。

「ハロウィン THE END」(2022年/デヴィッド・ゴードン・グリーン監督)

マイケルが無双に無双を重ねて、ハドンフィールドに死体の山を築いた(しかしお話は一歩も前に進んでいない)前作「KILLS」の直球地続きで「あの夜」のその後が展開されるのかと思いきや、時間軸は前作の4年後(OPで1年後を挟みますが)。

マイケルはどこかに雲隠れ。ローリーら生き残った血縁者は地味な差別と迫害を受ける日々。

ここにとばっちり的にマイケルの呪縛と呪怨を引き継いだ青年コーリーが加わって再び惨劇の幕が…。

正直、これがハロウィンか?と言われると「う~む」なのですが、迷走の重ね焼きだった前作に比べれば腹に落ちる内容にはなっています。

何よりシリーズを踏襲した絵的なコラージュが良い感じ。

タイトルは黒字に青。シリーズ中最も異色(というかシリーズとしてカウントされているのか?)な「3」リスペクトのようですが、タイトル文字が青と言えば「マウス・オブ・マッドネス」(広義のカーペンター・リスペクト)。


見上げれば包丁持った男が階段に。


お約束の「窓から見下ろし」シーン。


深く考えてはいけない包丁1本で壁に縫い付け。


一応、ローリーとマイケルのシスコンバトル(?)に決着はつきますが、これまでにも似たようなオチはありましたし、続編の可能性を妨げるものではないでしょう。

いざとなれば13日の金曜日/ジェイソンの命日」的反則技だってありますし。

EDはハロウィンのみならずホラー映画の隠れテーマ曲になってしまったブルー・オイスター・カルト「死神」。ロマンチックな名曲です。

ブルー・オイスター・カルトは昨年、結成50周年を迎えました。初期3枚のアルバム『Blue Oyster Cult(狂気への誘い)』、『Tyranny And Mutation(暴虐と変異)』、『Secret Treaties(オカルト宣言)』を日替わりで全曲演奏する記念ライブを実施。


1st全曲を収めた2CD+DVD『50th Anniversary Live - First Night』が海外で12月8日に発売されます。

久しぶりに聞きたくなりましたBOC。


「死神」が収録されているのは4th「Agents of Fortune(タロットの呪い)」

 

★扱いに苦慮した前作のご紹介はこちら。

★突然オカルト/SFの世界に行ってしまった13金はこちら。

 

 

 

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