アメリカ中西部の田舎町。周囲には広がりたいだけ広がるトウモロコシ畑。
毎年ハロウィンの夜、怪物ソウトゥースがトウモロコシ畑から現れ、教会を目指す。
これを狩る。
ルールは簡単。ソウトゥースが教会に着くまでに見つけて殺す。タイムリミットは午前0時。
無事、仕留める事が出来れば、向こう1年、町は安泰。豊作も約束。
逆に阻止できなかったら、町は災厄に見舞われる。
「ダーク・ハーヴェスト」(2023年/デヴィッド・スレイド監督)
1962年(「アメリカン・グラフィティ」の設定年)の勝者はジム・シェパード。
彼には賞金25,000$と真っ赤なコルベット、そして町を出る権利が。
彼の家族には大金と西側(金持ちエリア)の新築ハウスが。
『どこまでもぶっちぎるぜ!』
気勢を挙げて町を後にするジム。そして1年。
1963年(「ワンダラーズ」の設定年)のハロウィン。
ジムの弟リッチーはソウトゥース狩りに参加しようとしますが、両親は大反対。
『それはルール違反だ!』
逆らう事の許されぬ因習・風習卍固めの田舎町。町全体が不可分一体なコミュニティ。
背く者は村八分では済まされない「排除」が待っている。
最初、ソウトゥースが実在するのか(「なまはげ」とか「獅子舞」のような一種の縁起物イベントではないのか)という疑問がありましたが、正真正銘の怪物でした。
教会到着を阻止ではなかった時の災厄もハッタリではないようで。
過去、一度だけソウトゥースの教会侵入を許したことが。町はその後9年間に渡って地獄を見たそうです。
狩りの勝者に莫大な褒賞。しかし、町を出た勝者は決して戻らず、たまに絵葉書が届くのみ。
あーこれって「バトルランナー」なんじゃね?と大抵の人は思うでしょう(その通りです)。
両親の反対を押し切って狩りに参加したリッチーはこの祭りの真実を知る事に…。
…と言うほど「真実」の部分の詳しい説明はなく、そこを「もどかしい」と感じている方も少なからずいるようですが、いいじゃないですか細けぇ事ぁ。
超自然的な怪物が月光に照らされたトウモロコシ畑を闊歩しつつ、死体の山を築いていく…その絵柄だけで十分です。
★ご参考
★カボチャ頭の怪物と言えば…
★そう言えばトウモロコシ畑にはこんな奴も…
★本日のTV放送❶【21:00~BS-TBS】
★本日のTV放送❷【26:45~テレビ東京/サタ☆シネ】