『ある!絶対にあるから!もし見つからなくても、どっかにある!消えたりしない!だから…気にするな』
「高木さん」「久保さん」然りですが、押されていた主人公がグイグイ男を魅せるようになるとお話は俄然面白くなってきます。
これを周囲が全力支援すれば更に。やはり日本人の信条は「察しと思いやり」です。
「僕の心のヤバイやつ/第13話・僕らは探している」(2024年1月6日深夜テレビ朝日放送/白幡良志之演出)
待望の2期ですがエピナンバーは13。1期からの直球地続き。
年末の秋田帰郷時に崖から滑り落ちて利き腕を骨折した市川京太郎。
秋田土産は秋田犬のキーホルダー。京太郎とお揃のつもりで同じものを買った姉・香菜でしたが、初詣後に山田杏奈がこのキーホルダーを付けているのを見てあれこれ察し、自身のものを京太郎に譲渡。
これを「京太郎が自分とお揃になるようにプレゼントしてくれた」と都合よく解釈した山田は、自分の犬に「秋田けんたろう」、京太郎の犬に「秋田けんじろう」と命名して大切に。
というのが1期後半の流れ。
利き腕骨折は大変だろうと担任教師が「誰か仲の良い奴に介助を頼んだらどうだ。山田とか」。
反射的に『山田…さんはたまに喋るだけで仲良いとかじゃないんで』と答えてしまいましたが、それを山田に聴かれる大失態。
山田の眼が氷のように冷たい(ある種の人にとってはもの凄いご褒美)。
それでも左手一本では板書もままならない市川のため、影で足立(同じクラスの軽い系男子)にノートのコピーを頼む内助の功。
早く、早く関係を修復しないと…。
下校時の下駄箱で呼び止めて。
『あの…ごめん』
『何が?』
『先生に言った事』
『先生に言った事…の何がごめんなの?言ってみて』
山田さん、怒るとSモードになるようです。ある種の人に(以下略)
『つまり…山田に介助させるのは、申し訳なくて…でも! 本当は一番頼りたいと思って…いる』
『…知ってる❤』
チョロインでした山田さん。
家庭科では調理実習。余りの手際の悪さに班を追い出された山田に原さん(ぽっちゃり系女子)が、冬休みどうしていたか質問。
『旅行は行けなかったけど、みくと青山行って、イヴは市川と、大晦日はにゃあん家で、あと初詣は…』
『んん!?…い、イヴ!? 待って待って』
市川のポケットから落ちた秋田けんじろうのキーホルダーを見て更に色々察した原さんでした。
甲斐甲斐しく市川の世話を焼くもののあちこち寸足らずで謝りまくる山田に頼まれていた秋田の雪景色の写真を見せる市川。中にはブレブレのものもあり…。
『ん…それは?』
『あ、この瞬間、崖から落ちたんだ。ウケるよな?』
失言。それも特大級。
『じゃあ、その腕…あたしが(写真を)頼んだせい…?』
実は秋田の雪景色は1期11話で市川実家2階の窓からの風景を山田に送るという幻想的なアニオリシーンがあったのですが、原作の流れと繋がらなくなってしまいました(各自適当に脳内補完するように)。
責任感じる山田に取りなす術なく言葉届かず。そして、都市部にも雪が降った日の朝。更なる事件。
『秋田けんたろうがない!』
山田のカバンに付けていたキーホルダー、秋田けんたろうが御隠れに。
焦燥と言える落ち込みを見せて早々に帰宅する山田(雪で授業中断。総員下校)。
下駄箱では原さん(と原さん大好き神崎くん)がすのこ持ち上げて探し物。
『原さんが犬のキーホルダーなくしちゃったみたいなんだ』
秋田けんたろう=市川とお揃のキーホルダーと気づいた原さんが神崎巻き込んで探索協力。
『ありがとう。もういい。俺が探す』
原さんの視線がヒーローを見るヒロインのそれに。
俺が探すとは言ったものの、山田の自宅も通学ルートも分からない。ひびの入った右手が痛む。
『何かお探し?』
顔をあげれば通りすがりの守護天使・関根萌子。
『杏奈、この道はあまり通らないよ。家、あっちだから。いつも通るのはその道』
『ありがとう』
探す。意味がなくても自己満足でしかなくても…。進む先に立っていたのは山田杏奈。
山田を呼び寄せたのは、関根(いやマジ惚れちゃいます)。
『家にもなくて、どこにもなくて。探しても探しても』
『ある!絶対にあるから!もし見つからなくても、どっかにある!消えたりしない!だから…気にするな』
泣きじゃくる山田。その顔を見上げれば、目の前の樹の枝に…。
『あった! 拾った人が樹に掛けてくれたんだ』
回収。安心…したら冷えた体が震えてくしゃみ。
『うち…すぐそこなんだけど…ちょっと、あったまってく?』
流れるような展開で次回、自宅訪問お風呂回。
★イヴに何があったかはこちら。
★骨折の経緯に関してはこちらを。
★女子のお家でお風呂と言えば…。
★本作とは何の関係もありませんが、本日1月8日は女優・山田杏奈の誕生日(おめでとうございます!)
(個人的には)残念無念な出来でしたが、堂々主演のこちらを。
※これだけ違和感が半端無いな(笑)。