デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

【掴みに全力】死亡特急【ドイツ版西部警察】

『軍隊みたいな組織が嫌で修道院に入ったのに…。もう二度と武器には触らない。お前のためでも国のためでも神のためでない』

『武器は使わない。神から授かった技を使え』

聖母マリアが現れたと言われる聖地・ルルドに向かう特別巡礼列車。

乗客は敬虔なカトリック教徒、修道士、尼、マリア様の奇跡にすがる病人、そして致死性ウィルス抱えたテロリスト。

「死亡特急」(2006年/ディエタート・ケスター監督)

何とも安い邦題です。英題が「DEATHTRAIN」なので仕方ありませんが、ドイツ語の原題は「IM AUFTRAG DES VATIKANS(バチカンを代表して)」。

ルルドではローマ教皇がミサを。警護のために派遣された修道僧マシュー、グラディアス、ラスコの3人も巡礼列車に。

製薬会社から致死性ウィルスを強奪したテロリストグループがほどよく間抜けで、当局に存在が露見。

ウィルス封殺のために列車は全駅ノンストップ。行先も変更していざとなったら乗客もろとも…。

実はマシューとグラディアスは教会と信者を守るため揉め事を水面下で処理する工作部隊「プグヌス・デイ(PVGNVS DEI)」のメンバーでした。

上層部の命を受けたマシューは、車内の全非常ブレーキを無効化しますが、凶刃に倒れ絶命。

ここで初めてグラディアスからプグヌス・デイの存在を知らされたラスコ(元コソボ平和維持部隊の傭兵。守る事も助ける事もできなかった虚しさから銃を捨て修道院へ。MONKなので近接格闘も得意)は不本意ながらグラディアスと協力して乗客を守ることに…。


というカサンドラ・クロス(列車+ウィルス+危険地帯誘導)+「エグセクティブ・デシジョン」(リーダー退場+犯人が誰か分からない)+ちょったどけダイ・ハード」&「ジャガーノートというパニック・アクション盛り合わせ。

ドイツのテレビシリーズの初回スペシャルだったようで、細かい事は総スルーで掴みに全力。

まぁ西部警察/第1話・無防備都市みたいなものです。

車で逃走中の犯人グループが景気よく鉄パイプ運搬車爆破してパトカー全滅。


特殊部隊がヘリで接近(絵面がエライ事かっちょいい)。


列車最後部から乗り移ろうとしますが、ロケットランチャーの餌食。


犯人の仲間が救急車で線路を塞ぎますが、「絶対に停めるな!」の厳命を受けた機関士は救急車を激突粉砕野焼き。


最後は屋根の上でタイマン勝負。


『Who are you!?』

『I am FIST of GOD!』

新たな役割の自覚。これも立派な名乗り。

神の拳はテロリストを砕くのか(いや勿論、砕くんですけどね)。

 

★ご参考色々。

 

 

 

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